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LightroomがS90のRAWに対応

2009/11/21 15:47
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既にLightroom2.5でS90のRAWを現像できましたが、Lightroom2.6で正式にS90に対応されるようで、RC版ですが既に公開されています。ということで、このLightroom2.6RC版で<以前のS90撮影結果>を現像し直してみました。

前の現像結果は全て正式対応前のバージョンによるものとなりますので、全てLR2.6で現像し直そうかとも思ったのですが、収差補正前のデータもそれはそれで見れた方が参考になるかと思いますので、今回一部だけ現像し直しです。

以下、いつものようにLightroomでの自動諧調プリセット現像結果となりますが、合わせて本体側で生成されたJPEGも公開しておきます。

・ S90 ( 換算28mm, F2, オリジナルJPEG, Lightroom2.6RC現像 )
・ S90 ( 換算35mm, F3.2, オリジナルJPEG, Lightroom2.6RC現像 )
・ S90 ( 換算50mm, F3.2, オリジナルJPEG, Lightroom2.6RC現像 )
・ S90 ( 換算85mm, F4.5, オリジナルJPEG, Lightroom2.6RC現像 )
・ S90 ( 換算105mm, F4.9, オリジナルJPEG, Lightroom2.6RC現像 )

Lightroom2.5ですと、S90のRAWに関しては何も収差補正されませんでしたが、Lightroom2.6ですとほぼ本体JPEG同様の収差補正がかかっています。

具体的には歪曲収差と周辺光量落ちに関しては自動補正されるようです。特に補正前ですとかなり目立った歪曲収差が、綺麗に補正されるようになりました。S90のレンズそのままですと周辺減光も大きめですが、これも補正されているようです。

ただ問題なのが色収差補正は効いていないようで、S90のレンズはこれも比較的大きめなのでちょっと困ります。他の違いとしては、Lightroom2.5ですと色が少し変でマゼンダ傾向過ぎでしたがLightroom2.6では綺麗にニュートラル傾向となっています。

あとこうして比べてみると、Lightroomですとレンズの解像力の問題で周辺解像感が悪いのですが、JPEGですと強力にシャープネス処理がかかっていることが分かります。この点はLR2.5とLR2.6で特に変わりがないようです。

ということで、良く用いるLightroomで歪曲収差補正が自動で行われるようになったことでS90がより利用しやすくなりました。できればSilkypixの方でも同様にS90のRAWに対応していただけると助かりますね。
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ニコン 18-105 VRとDX標準ズーム比較

2009/11/16 16:32
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ニコンDXでの標準ズームに関しては、そもそも持ち出し頻度が低いですし、16-85 VRを買ったためにそれほど困ってはいないのですが、この16-85 VRですと少し望遠側足りませんし、シグマの18-250 OSはちょっと重すぎるということで、重さが軽い割に望遠側も長く、写りも良いらしいという噂のニコン AF-S DX NIKKOR 18-105mm F3.5-5.6G ED VRを買ってみました。

この18-105 VRは本来D90のキットレンズで、初めからセットで買えば安上がりでしたが、レンズそのものが安いですのでまぁいいかということで。

今回比較となるのは、同じニコンのDX標準ズームとなる、ニコンの16-85 VRと、シグマの高倍率ズーム18-250 OSとなります。望遠側が短いので今回直接は比較撮影していませんが、<ニコンの18-55に関しては以前にこの2本と撮り比べしています>のでそちらも見てください。

撮影はいつものようにRAWで撮影してLightroomでの自動諧調プリセットですが、曇り空でしたので明るめに現像しています。あと画角はいつもの18mmと換算50mmですが、今回16-85 VRに合わせて85mmでも撮影してみました。絞りは開放とそこから1段ほど絞った状態です。

・ D90 + Nikon 16-85 VR ( 18mm, F3.8開放, F5.6 )
・ D90 + Nikon 18-105 VR ( 18mm, F3.5開放, F5.6 )
・ D90 + Sigma 18-250 OS ( 18mm, F3.5開放, F5.6 )

・ D90 + Nikon 16-85 VR ( 33mm, F4.5開放, F8 )
・ D90 + Nikon 18-105 VR ( 33mm, F4.2開放, F8 )
・ D90 + Sigma 18-250 OS ( 33mm, F4.2開放, F8 )

・ D90 + Nikon 16-85 VR ( 85mm, F5.6開放, F8 )
・ D90 + Nikon 18-105 VR ( 85mm, F5.6開放, F8 )
・ D90 + Sigma 18-250 OS ( 85mm, F5.6開放, F8 )

今回、18-105 VRの33mm時に少しピンぼけっぽいですが、真面目にフォーカスを探ればもう少し良く写ります。

基本的にどのレンズも優秀でして開放からほぼ問題なく写っています。とはいっても個別に比べると微妙な差があって、同一焦点距離同一F値で比べると、16-85 VR > 18-105 VR > 18-250 OS の順で解像力が高いようです。

16-85 VRはほぼ全ての焦点距離で開放から問題ありません。VRも良く効きますし質感も良く、高いだけあります。換算24mmから撮れますし、絞って景色を撮るのであればFマウントで最もお勧めの標準ズームレンズかと思います。

18-105 VRもほぼ開放から問題ありませんが、開放ですと周辺解像力が少し落ちますので景色を撮るのであれば、1段ほど絞った方が良いかと思います。手ぶれ補正も効きますし軽いのでなかなか悪くありませんが、マウントがプラスチックなのと、距離指標が無いのはマイナスポイントです。

シグマの18-250 OSはニコンDX向けの高倍率ズームとしては良く写る類>だと思いますが、さすがに倍率の低い標準ズーム相手では辛く、18-105 VRの方が同一条件では写りが良いようです。とはいっても18-250 OSも絞りを絞ればほぼ問題なくなります。比較的広角側が苦手ですので、周辺まできっちり撮るとなると全域でF8まで絞った方が良いでしょうか。あとこのレンズの問題点は630gと重いことです。

ということで18-105 VRは、軽くて安い割には良く写りますが、やはりズーム倍率が高いだけあり、開放から周辺までばっちりというわけにはいかないようです。写り的には前に使っていたニコンの 18-200 VRと似た印象ですが、<18-200 VRの望遠側はあまり写りが良いとは言えません>でしたので、18-200 VRを写りの良い105mmまでに制限するとこの18-105 VRになるというところでしょう。

ということで個人的には18-200VRを使うのであればこの18-105 VRで十分ですし、より望遠側を重視して高倍率ズームを用いるのであれば、今であればシグマの18-250 OSの方がお勧めかと思います。

2009/11/16 追記:

ニコン 18-105 VRの33mmに関しては昨日も試し撮りしていますので、そちらも参考に公開しておきます。

D90 + Nikon 18-105 VR ( 33mm, F4.2開放 )

18-105はピントさえあえば開放からほぼ問題ありません。これの開放で周辺が甘くなるのはワイド端とテレ端だけのようです。
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ニコン 14-24 売却

2009/11/11 19:29
そもそもこのレンズを使いたいためにD700を買ったわけですし、ブログそのものがこれをきっかけに始まったとも言える、このブログでは最も扱いの大きかったニコン14-24ですが、最近はこのレンズの持ち出し頻度が極端に下がっているために、必要無いと判断して売却しました。

私の場合、ニコンFX以外にもいろいろ使っていまして、コンパクトデジタルカメラからマイクロフォーサーズ、フォーサーズ、ニコンDXと、主にセンサーサイズを変えて、異なる4マウント(マウントだけなら2マウントですが)で運用しています。

ここで、現状でどういう運用になっているかと言うと、撮影専用装備で重くなっても良い場合(メイン機材)には、シグマの12-24をメインとしたD700か、オリンパスのZD 7-14 + E-30のどちらかの組み合わせが多く、軽くしたいときはD700のサブ機扱いがD90で、E-30のサブ機がE-P1という状況です(<この辺の使い分けは前にも書きました>)

フォーサーズに関しては、肝心のオリンパスがここのところマイクロフォーサーズに注力で、E-3やE-30の後継機をちゃんと出してくれるのかが心配ではありますが、どう考えてもZD 7-14が現状で最も良く写る超広角レンズであることは間違いないところで、これと組み合わせる高倍率ズームとしてもパナライカ14-150がありますので、結局フォーサーズ一式は手放せないでいます(ただ手元に残っているのはマクロやZD 12-60、魚眼などで他の梅や竹クラスのレンズはほとんど売ってしまっているので、手元のフォーサーズレンズはかなり減っています)

Fマウント側は<APS-C一式を一度全て手放している>わけですが、フォーサーズ(およびマイクロフォーサーズ)機はセンサー側の性能に問題がありD700のサブ機とするのは辛く、結局<使い勝手の割に性能の良いニコン10-24を買った>ことをきっかけにD90が増えて、以降ずるずるとDX専用レンズが増えています。

DXの問題点はニコンFXと共通ですが(レンズ収差の大きいことやゴミが写り易いことなど)、やはり万能性という点ではニコンDXは良い純正レンズとカメラ本体が揃っており、これはこれで悪くありません。

できればメインを一つのマウントに決めてシステムを一本化したいのですが、結局のところどのシステムも良い点と悪い点があって、理想を突き詰めるとセンサーサイズ変えて全部使い分けるのがベストということでどのマウントも切れないでいます。

ただこうして使い分けていくと微妙な存在がニコンの14-24でして、D700側の性能の良さと合わせて現状で最も良く写る広角レンズの一つであることは間違いないところですが、何といってもD700との組み合わせは重すぎです。

このレンズを用いている場合だけ良いシーン撮影し損ねることが多いなと思っていたのですが、簡単な話で、この組み合わせですと疲れて撮影を切り上げてしまうことが多いから(^^;

どうにかカメラバックを工夫してD700持ち出しているのですが、やはりD700+14-24で2Kg超という重量はきつく、無理に他のレンズを軽くしようとして結局バランスが悪くなりがちです。

また、やはりFマウント側で気になるのは周辺減光の問題で、14-24はフルサイズ向けの広角レンズとしては比較的周辺の光量が確保できているのですが、とは言ってもF5.6までは絞らないと辛く、そもそも<他の標準ズームレンズ側で減光がどうしようもない>ために、周辺減光が気になるようなシーンではFマウント側のシステムは持ち出さないで、フォーサーズ側を持ち出します(多くの場合、青空が多い場合になるので減光と同時にゴミも気になり易いケース)

そもそも、ニコン14-24は収差だけ見ればZD 7-14より劣る点が多く、周辺減光もそうですが、広角側では歪曲収差大きめですので、結局DxO Optics Proなどで収差補正の必要があります(<これも何度も扱いました>)

そうなると、周辺減光はとても酷い代わりに歪曲収差が少なめで、なんといってもフルサイズでしか実現不可能な超広角12mmで撮影可能(でそこそこ軽い)シグマ12-24の出番が最近は多くなりがちでした。

このシグマ12-24は何度も扱っているようにかなりの癖玉で、<特に像面湾曲が酷い>のですが、これさえ把握していれば、中央部を捨てて周辺部をシャープに写すことが可能です。大きな問題点はやはりどこまで絞っても無くならない周辺減光ですが、どうせフォーサーズ以外、後処理必須ですし、そもそも減光が気になるようなシーンではFマウント側のシステムは持ち出しません。

試しに分かりやすいシーン例としてD700とシグマの12-24で、広角側12mmF11まで絞った例です。

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現像はDxOのOptics Proで各収差補正を全てONにしてあります。かなり派手目に現像しています。実はこれは失敗例の類で、風が強いのに頻繁にレンズを交換して、F11まで絞っているために各所ゴミだらけですし、シグマ12-24はF11まで絞っても周辺減光が酷くこれを後補正しているために、周辺の色が妙に変になっています。

このヴィネット補正に関しては、シャドウ・ハイライト補正を0にして現像していますので、もっと自然にすることも可能ですが、今回分かりやすい例ということでわざとです。

ここで、このヴィネット補正をOFFにするとこうなります。

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確かに空を主題とした写真の場合、周辺減光は気になり易いのですが、雲が多い場合はそれほど変でもなく、むしろ場合によっては収差が残っていた方が味があるともいえます。

ということで、最近は収差気にするのであればフォーサーズ持ち出せば良いということで、フルサイズとで完全に使い分けとなっています。

(マイクロ含む)フォーサーズはフォーサーズで、確かにレンズはどれも収差が少なく優秀ですが、その代り回折ボケの問題やセンサー性能の問題などもあり、どうしても表現の幅が制限されがちです。

それに対してフルサイズでは、12mm広角レンズやPCレンズ、ボケの大きな大口径単焦点など、これでないと撮影不可能なシーンも多くAPS-Cやフォーサーズでは代用できません。

ここで、FX一式があればDXは要らないと言えば要らないのですが、ボディ側のセンサーは比較的優秀ですし(ただ、<前にも書いたように>感度の割にはボディ内手ぶれ補正が使えないので暗所で結構困るのですが)、軽いレンズがそろっているのでFXのサブには良いです。マイクロフォーサーズも同様で、小さくて軽いためにフォーサーズのサブには悪くありません。

ということで結局全部使っているわけですが、そんな理由で最近はニコン14-24持ち出すぐらいならシグマの12-24かZD 7-14もしくはLUMIX G 7-14の出番が多いということで、今回14-24は売却となりました。

こうなると、別にニコンのフルサイズにこだわる必要もない気しますが、特に解像度12Mで困っていませんし、手ぶれ補正が超広角側で使えない分 ISO1600まで常用となる高感度欲しいですし、何といっても古いレンズでもバランス良く使えるD700はお気に入りですので、後継機でも出ない限りD700そのものは手放さないと思います。

ニコン14-24を手放す理由としてはもうひとつあって、これを生かすには本当は12Mセンサー機では不足で、本来はD3xで使うべきレンズだと思うのですが、私は12Mでもオーバースペックだと思っていますので、D800などの12Mを超える機種が出たとしてもこれに手を出さないぞという意図もあったりします(笑)

まぁ、D3sのセンサー積んだD700sなんて出た日にはかなり悩むとは思いますが、今後はより軽いシステム側にお金を使いたいところです。

ということで、カメラやレンズだけたくさんあっても撮りに行かないと無意味なのですが、使わない機材はできるだけ手放して行く方針ということで。ただ、結局新しいもの好きなので、何か買ってしまうんですけどね。
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Sigma 10-20mm F4-5.6とNikon 10-24mm F3.5-4.5G広角端比較

2009/11/09 21:19
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ここのところPowerShot S90の比較が続きましたが、久しぶりに一眼側広角レンズの比較となります。今回扱うのはシグマの10-20mmF4-5.6 EX DC HSMです。

D90と組み合わせるニコンDX向けの広角レンズとしては、私の場合ニコンの10-24mmF3.5-4.5Gを持っていまして、これは広角レンズとしては高倍率ズームの類で、レンズ本数を減らせて便利に使っているのですが(D90では現状このニコン10-24とニコンVR 55-200との運用が多い)、やはりこのレンズは<ワイド側の四隅描写が気になります

この換算15mm近辺の描写に関しては、前に使っていたシグマの10-20mmの方が良かった気がしましたのと、シグマ18-250 OSなどの18mm開始ズームと組み合わせるのには、ニコンの10-24よりこのシグマ10-20の方が良いかということで、一度手放したレンズですが買い戻してきました。

ここでこの換算15mmとなるAPS-Cでの10mm超広角レンズは現在では4本あり、私が現在持っている2本以外には、タムロンの10-24mmと、シグマの新しい10-20mmF3.5があります。特に本当は、シグマのF3.5新型が気になったのですが、どうも広角側の描写は新型の方が緩いという話が多いのと、まだDxO Optics Proが対応していないということもあり、旧型の方を買ってきました。

さっそくいつもの場所で比較で、基本的にニコンの10-24mmとの比較となりますが、この10-20mm広角端での比較ではニコン10-24mmよりも良い描写と想像できましたので、今回10-24mmよりは描写が優れていることが分かっているマイクロフォーサーズのパナソニックLUMIX G 7-14 F4とも比較してみました。

撮影は全て換算15mm(G 7-14以外は広角端)で、絞りはF4とF5.6とF8になります。RAW現像はいつものようにLightroomでの自動諧調プリセットですが、薄い曇り空で露出やホワイトバランスがバラバラでしたので手動で合わせてあります。

ここで、試しにシグマの10-20で、中央一点のAFで撮影したのがこれです。

D90 + Sigma 10-20mm F4-5.6 ( 10mm, F4開放, 中央部AF )

見てすぐわかるように中央部は問題無いですが、周辺部が酷いボケです。このままですとニコン10-24以下ですが、実はこのレンズは<シグマの12-24mmなどと同様に像面湾曲の酷い傾向のレンズ>ですので、MFで無限遠に合わせて撮影したのが以下です。

・ D90 + Nikon 10-24mm F3.5-4.5 ( 10mm, F4, F5.6, F8 )
・ D90 + Sigma 10-20mm F4-5.6 ( 10mm, F4開放, F5.6, F8 )
・ GH1 + LUMIX G 7-14mm ( 7.5mm, F4開放, F5.6 )

シグマ10-20以外は特に像面湾曲は酷くありませんが、念のためシグマ以外でも中央ではなく左隅のAFポイントでフォーカスを合わせています。

これで分かりますが、シグマの10-20はいろいろと癖玉で、何も考えずに中央部AFで撮ると周辺が手前に像面湾曲してボケますので、全域パンフォーカスで撮るのであればAFに頼らずに少し後ピン気味に微調節した方が良いみたいですが、このフォーカスにさえ注意すれば周辺まで比較的良く映るレンズで、特にニコンの10-24と異なり絞ることで周辺解像が大きく改善されます。

とはいっても、F8まで絞ってもLUMIX G 7-14の開放描写にかないませんし、ニコンの14-24やオリンパスZD 7-14はこのLUMIX G 7-14よりも描写がさらに上ですので、私の手元にあるレンズの中ではあまり良い方とは言えません。

このように、なぜかAPS-Cのレンズは超広角側を苦手としているわけですが、おそらくもっと大きくしないといけないところ、無理に小型化しているために写りが悪くなっていると思われます。<この辺の理由で一度APS-C一式を全て手放している>わけですが、マイクロフォーサーズを使うことで、最近はちょっと考えが変わってきたというのがあります。

最近のマイクロフォーサーズレンズ見ればわかりますが、センサーを小さくしてもそれに合わせてレンズを小さくしてしまっては、何かしらの収差が増大してしまうのは仕方ないところで、マイクロフォーサーズではこの問題の解決策として、収差情報をレンズ側に持たせ<現像エンジン側でリアルタイムに収差補正する>という手法を採用しています。この手法は小型化には明らかに有効ですので、今後はマイクロフォーサーズに限らず当たり前となっていくと思われます(<コンパクトデジカメのS90などでも当たり前の様に使われています>)

そうなると、レンズに関しては後補正されること前提と考えて、収差の中でも後補正し易い、周辺光量不足や色収差、歪曲収差にはそれほどこだわらないというのも一つの考え方です。

そう考えると、今回のシグマ10-20は解像力だけは悪くないので、後補正前提で使うのであれば、非常に安価でリーズナブルな選択と考えることもできます。

私の場合(厳密には収差に分類されないかもしれませんが)収差の中では特に周辺光量不足を気にする方で、このシグマ10-20は、4隅の減光そのものは少ないのですが、大きく絞っても消えないという点と、減光というより中央部が明るくなるという症状が出ます(<これに関してはかなり前に扱いました>)

あと歪曲収差に関しても、10-20の場合、収差そのものはそんなに大きくないのですが、周辺近辺だけ激しく歪む歪曲という、後補正し難いレンズで、そのまま使うにはあまり好きではないレンズです。が、今ですとこれらの収差は<DxOのOptics Proで綺麗に処理できます>ので、この手のソフトと組み合わせて使うならありかなと。

もちろん上で書いたような像面湾曲が大きいなどいろいろと困ったレンズなのですが、何よりも安いのは大きな利点です。ということで、この辺を分かった上で使うのであれば悪くないレンズかと思います。

ただ多少高くなってもよいから、周辺までパンフォーカスで綺麗に撮りたいということであれば、APS-Cのデジタル一眼レフは避けて、できればフルサイズですし、小さくまとめたいのであれば(マイクロ含む)フォーサーズの方がお勧めですし、像面湾曲なんて気にしたくないということであれば、やはりニコンの純正レンズがお勧めかと思います。
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S90光学ユニット交換と像面湾曲

2009/11/03 20:37
キヤノンのPowerShot S90をメーカー修理に出しましたので、片ボケがどうなったかその後です。

修理に結構かかるかと思ってましたが、持って行って数時間で修理完了で予想外に対応早かったです。今回、光学ユニット全交換ということで、事実上3台目のS90になりますが、さっそく片ボケがどうなったかを確認してみました。

さてどうなったかですが、確かに片ボケではなくなったのですが、なんと右側のボケは残ったまま、今度は左側もボケるようになりました(笑)

ということで、これは片ボケというよりレンズの収差の類だと思われます。この手の収差で心当たりとしては<シグマ12-24などで見られた像面湾曲が怪しい>ということで、試しに50mmでフォーカスを無限遠から少しずつ変えて撮ってみました。RAW現像はLightroomの自動諧調プリセットです。

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・ S90 ( 換算50mm, フォーカス無限遠, F3.2開放, F4 )
・ S90 ( 換算50mm, フォーカス少し前, F3.2開放, F4 )

予想通り、どうもこの50mm近辺で周辺像がボケるのは像面湾曲らしいですが、広角レンズの像面湾曲でありがちな周辺像が手前にずれる湾曲ではなく、逆で周辺が無限遠側に湾曲しているようで、そのために中央部でフォーカスを無限遠に合わせると、周辺部が無限遠より向こう側になってピントが合わないという症状のようです。

ですのでシグマ12-24での対応と同じで、無限遠時に少し前ピン気味にすると周辺までシャープになりますが、今度は中央部のフォーカスが甘くなりますので、どちらにせよF4程度まで絞った方が確実と言えます。

この35〜50mm近辺で見られる像面湾曲による微妙なボケですが、RAW現像でしか分からない類で、かつJPEGや純正ソフトですと強烈なシャープネス処理で補正されてしまうので、細かいことを気にしすぎと言えばそれだけなのですが、他の画角ですとほぼ周辺まで開放から問題ないので惜しいところです。

試しにこの場所で、28mm, 35mm, 85mm, 105mmを撮るとこうなります。同様にLightroomでの現像です。

S90 ( 換算28mm, F2開放 )
S90 ( 換算35mm, F3.2開放 )
S90 ( 換算85mm, F4.5開放 )
S90 ( 換算105mm, F4.9開放 )

これらはどれもAFで撮影していますのでフォーカス無限遠での撮影のはずで、50mm同様に35mm時の周辺描写が怪しいですが、多少前ピン気味に撮ることでこれももう少し周辺までシャープになると思われます。

28mm時は開放からほぼ問題ないですが、<前に扱った>ように歪曲と色収差は多めです。望遠側は特に周辺問題ないですが、レンズが暗いこともあってちょっと回折ボケ(だけでないかもしれませんが)でモヤモヤ気味です。これは<絞るほど酷くなるはず>です(試し撮りしていませんが)

ということで、S90は条件によってはシャープに写らない場合もあって、これを誤魔化すためにかなりシャープネスをきつめに処理しているのではないかと思われますが、この大きさのカメラに大きめのセンサーを積んだ上でこのスペックのズームレンズを乗せているわけですので、光学系に無理があるのは仕方のないところです。ある意味よく誤魔化していると言えます。

試しに他の機種で換算50mm撮影したものが次です。Lightroomの自動諧調プリセットで現像しています。F200EXRでは内部のNDフィルタで回折ボケ起こさないように、外部ND8フィルタ使用です。

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D90 + Nikon 18-55 VR ( 換算50mm, F8 )
LX3 ( 換算50mm, F4 )
F200EXR ( 換算50mm, F3.9 )

この換算50mm遠景というのはS90が最も苦手とする条件のようですので、他の機種の方がよく写っているといえばその通りなのですが、周辺で比べてもS90がそんな酷いというほどでもなく、今まで使っていた右側が片ボケしている個体であれば左側も開放からシャープでしたので、S90で問題が出るのはほぼ35〜50mmの無限遠時右側端だけとなります。

私の場合、景色を撮る際には広角側か望遠側が多く、標準画角ではスナップが多く少し寄って撮ることが多いために、もし片ボケしていても、このS90特有の問題は私にとってはそれほど致命的ではありません。特に右側は私の場合縦持ち時に上に来るわけですし、無限遠側にピント面が傾くのであればむしろアオリとしてはぴったりです。

こう考えると、もしかして右側への片ボケはS90の仕様で、周辺全てがボケるよりは右端だけボケる方がマシということで、わざと光軸を傾けているのではないかという気もしてきますが(^^;

とりあえず片ボケが気になる方はサービスセンターに持っていけば数時間で交換してもらえるようですので、気になる人だけ交換すれば良いということなんでしょう。

この様にS90はレンズ周りにかなり無理のある気はしますが、なんといってもセンサーが良いですし、コンパクトカメラでそこまで解像を気にするわけでもありませんので、これはこれで良い機種だと思います。これ以上の写りを望むと結局ポケットに入らないカメラ(もしくはレンズが単焦点とか)になってしまいますので、ある程度は写りは妥協ということで、常用のコンパクトはこのS90になると思います。

一眼レフでもそうですが、やはりセンサーが大きいとレンズもそれに合わせて大きくしないと、写りが良くなるとは限らないということなのでしょう(だからといってコンパクト機の場合、最低感度でもノイズが酷いことがほとんどですので、1/2.3インチ機を使う気はしませんけど)
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S90とLX3での小絞りボケ検証

2009/10/31 20:45
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PowerShot S90の検証もそろそろ終わりですが、あと気になる点として小絞りボケの影響がありますので、今回はこれの検証を。

小絞りボケというのは絞りを絞りすぎることによる回折現象によって像が甘くなる現象のことで、35mm銀塩のころでもF16以上に絞ると問題になりましたが、画素ピッチがとても細かくなっている今時のデジタルカメラでは、この現象がより明るい絞り値から生じます。

この<コンパクトデジタルカメラでの小絞りボケ>に関しては以前も扱っていますが、実際問題S90で景色を撮る際には絞り値をどのぐらいにすればよいのか?というのが気になりましたので比較検証を。

今回、換算35mmで開放から1段毎に撮影していますが、比較用にLX3でも撮影してみました。いつもはここでは<換算50mmで撮ることが多い>ですが、50mmですとS90は開放でF2.8を超えてしまうので今回換算35mmとなります。

撮影はRAWで行い、Lightroomの自動諧調プリセットで現像しています。ただ今回少し雲があってホワイトバランスがそろっていませんでしたので、機種毎に手動で揃えています。

あと、撮影時に明るすぎてシャッター速度早すぎでしたので、共にF4より明るい絞り値ではND4フィルタを用いています。なおISO感度は全て80に揃えてあります。

・ S90 ( 換算35mm, F2.5開放, F2.8, F4, F5.6, F8 )
・ LX3 ( 換算35mm, F2.3開放, F2.8, F4, F5.6, F8 )

こうして撮り比べてみると、相変わらずS90は右側で片ボケ気味ですが、これに関しては無視してください。<工夫で対処できることは分かっている>のですが、そのうちメーカーに持ち込む予定です。

S90もLX3もレンズは開放から十分な解像力で、周辺でも開放からシャープです。とはいってもさすがに開放では多少の収差があるために、開放よりはF2.8まで絞った方がシャープとなります。

ただ、小絞りボケの影響で、F4まで絞ると微妙に解像感が低下し、F5.6以上に絞ると急速に絵が甘くなっていきます。

S90の場合、片ボケがありますので、像の右側部ではF4が最もシャープですが、それ以外はやはり絞りF2.8が最もシャープで、LX3では全域でF2.8がピークとなります。

もちろん、絞った方が被写界深度が深くなりますが、これだけセンサーが小さければ絞り開放でもフォーカス無限遠時に数m先まで深度内となるため、この2機種の場合、景色を撮る際にはF2.8まで絞れば十分であり、最悪絞ってもF4までで、F5.6以上に絞るのは近接のマクロ時に限るということになります。

1/1.7インチ10Mクラスのセンサーですと、絞りF2.8時をフルサイズでの深度に換算するとF11程度となりますので、理屈の上でもF2.8あたりがピークとなります。フォーサーズ換算ですとF5.6で、APS-Cの一眼ですとF8換算になります(この収差と回折の関係はここの説明が分かりやすいです)

ここで、LX3ですとズーム全域でF2.8より明るいので良いのですが、S90ですと望遠側はF2.8より暗いために常に開放時で解像感MAXとなり、これだけ明るいレンズを乗せているにも関わらず、10M解像度を実現するためにはS90でもまだレンズが暗すぎるということになります。

S90のセンサーは今時のコンパクトデジタルカメラとしては最も画素ピッチが大きい類なわけで、それでも10Mの解像度でF2.8のレンズが必要ということは、1/2.5インチクラスのセンサーで10Mの解像度を実現するには最低でもレンズの明るさはF2程度必要ということになります。1/2.5インチセンサークラスのカメラにF2.8レンズであれば、センサー解像度は5M程度が限界で、それ以上に増やしてもコントラスト低下して絵がモヤモヤになるだけです。

ということで、今のコンパクト機の解像度は光学的に無理しすぎなことが明らかです。すでに実効解像度はセンサーの解像度とはほぼ関係なく、レンズの明るさで決まる(画素ピッチ固定の場合)という時代になっています。コンパクトデジカメのカタログスペックでは画素数はもう無視するか、むしろ画素数はより少ないほど良いと言えます。注目すべきは主にレンズの明るさとセンサーサイズであり、その観点からLX3やS90は特にお勧めでしょう。

今回の比較では、LX3の方では最低感度でもノイズが少し多めなのに、S90の方ではISO80時もノイズが少ないということもあって、ほぼ一眼と同じ絵が得られています。センサーのノイズやDRの点からも、コンパクトデジタルカメラでは画素数を今より増やすよりはより減らしていった方がメリットが大きいと言えそうです。
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PowerShot S90の黒潰れ耐性テスト

2009/10/28 21:25
前回の<S90白飛びテスト>の続きということで、今回は黒潰れテストとなります。

本当は昨日も撮影したのですが、LX3撮影結果がおもいっきりピンボケでしたので、今日また撮り直してきました(MFで無限遠撮影したのですが、途中でフォーカスずれていたらしい)

昨日より雲が多くコンディション的にはあまり良くないのですが、1/3EV差が検証できるハイライト側白飛び比較と異なり、シャドウ側の黒潰れテストはそれほどシビアではありませんので問題ないと思います(どうせLightroomの露出補正限界である4EV超えます)

ということで今回は前回とは逆で、撮影時に思いっきりアンダー気味に撮影した上で、RAW現像時にプラス露出補正するという方法で黒潰れ検証します。とはいっても、色が消えるためどこで飛んだか明確に分かる白飛びと異なり、黒潰れは暗所ノイズに埋もれていくため分かり難くなります。

撮影条件は前回とまったく同じで、E-P1はLUMIX G 14-45で絞りF5.6のISO200、S90とLX3は絞りF5のISO80、F200EXRは全てF9で、各機種マニュアル露出でEV値揃えての撮影となります。なお、シャッター速度早すぎでしたので、全条件でND8フィルタを用いています。また-5EV以上ではND8+ND4フィルタで撮影しています。

現像は前と同じLighroomの自動諧調プリセットで、F200EXRのJPEGもこれで処理しています。これですと最大+4EVまで露出補正がかかりますが、撮影時は今回6EVまで露出アンダーにしていますので、-5EVや-6EVでは補正が追い付かずに現像時+4EVまでの補正となり、暗いままとなっています。

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比較結果ですが、シャドウ側の黒潰れだけで比較すれば、F200EXRとE-P1が同程度でこの中では良い方で、S90がこの2機種より1段ほど先に黒潰れし、さらにLX3がより黒潰れする傾向です。

ダイナミックレンジとはつまりSN比ですので、ハイライト側の白飛びとシャドウ側の黒潰れの比となり、トータルのダイナミックレンジでは、F200EXR >> E-P1 > S90 > LX3と思われます。F200EXRだけ圧倒的にダイナミックレンジが広いですが、他は各1段あるかどうかの違いです。

ただ各機種でダイナミックレンジ最大となる感度が異なるために、暗所ノイズの出方が異なります。特にISO100では白飛びが起きやすいために、ISO200時はISO100で撮影してデジタル的にこれを倍にすることでISO200を実現しているE-P1のISO200時暗所ノイズが問題で、かなり酷いマゼンダのノイズが出ています(スジ状のパターンノイズ)。実質暗所に関してはS90とE-P1は大差ないか、ノイズだけ見ればS90の方が良いぐらいであり、ハイライト側の粘りが大差無いことから、実用上のダイナミックレンジはE-P1とS90でそれほど差がないと思われます。

高感度時のノイズ量的には<S90よりE-P1の方が1段以上良い>ため、E-P1はセンサーサイズが大きいだけありますが、センサーが小さければそれだけレンズを明るく作り易く、実際に解放F3.5となるE-P1のキットズームレンズと比べ、S90やLX3のレンズは、感度差と釣り合うだけ明るいF2レンズとなりますので、実は高感度特性はE-P1とS90で大差無かったりします。

これはフルサイズやAPS-Cとも同じことで、大きなセンサーサイズが最終的に効果的に効いてくるのは、実は感度よりダイナミックレンジの広さだったりします(画素数同程度で静物撮りに限ればですが)

この点で、現在のフォーサーズセンサーは、大センサーのコンパクトデジタルカメラと比較して、その大きさの割に、それほどの性能を発揮できていないとも言えます。もっとセンサー性能を頑張って上げないとだめでしょう。

これはE-P1のセンサーがダメというより、S90のセンサーがその大きさの割にとても優秀とも言えるわけで、約1/1.7インチで10Mというほぼ同じ条件で、従来のコンパクトデジタルカメラとしては性能の良かったLX3のセンサーを、さらに高感度ノイズでもダイナミックレンジでも追い抜いており、S90に乗っているCCDは現状で極めて高性能に仕上がっていると言えます。

ただS90に限れば、主に小型化のために後補正頼みになってしまっているレンズのせいで、トータルの写りではE-P1の方が上と言え(付属パンケーキだけ除く)、最終的にレンズの良いLX3と大差ない感じですが、このように解像度を無理せず10Mに落とすだけで、コンパクトデジカメでも一眼と大差ない写りを実現できるわけで、1/2.5インククラスのより小型のセンサーでも6M程度まで画素数落とせば(そして明るい良いレンズさえ用いれば)、コンパクトでもよりはっきりと写りの良さが実現できるはずなのに〜というところでしょうか。

今のコンパクトデジタルカメラ特有の、変にエッジの潰れた絵は、最低感度でも消えないセンサーのノイズと、暗いレンズの回折限界を超えてボケた像を無理やり現像エンジンで誤魔化した結果です。S90は極めて高性能のセンサーと明るいレンズのおかげでこのような処理とは無縁であり、低感度であれば最新の一眼と大差ない写りを実現できています(歪曲と色収差補正だけはかかっていますが、マイクロフォーサーズでも同じ)

ということで、やはりコンパクトデジタルカメラはもう少し解像度を下げた方が写りが良くなるのではないかと思われます。S90(とLX3)はその点でとてもバランスの良いカメラに仕上がっていますが、それに対してフォーサーズ機はまだまだセンサー性能を上げないとだめっぽいです。特に白飛びで苦労しているように思えますが、今回の結果からすると富士フィルムのセンサーがちょうど良いのではないでしょうか(笑
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PowerShot S90 RAW白飛び耐性検証

2009/10/27 23:51
本日の東京は台風が通過したことで白飛び確認には最高のコンディションでしたので、予定通りS90の白飛び検証を行いました。

ここでダイナミックレンジを知るためには白飛びより、むしろ黒潰れの方が重要でして、今回このテスト撮影も行っていますが検証がより面倒ですので、黒潰れに関しては次回扱う予定です。

白飛びの検証方法ですが、マニュアル露出で絞りを固定した上でシャッター速度を遅くしていくことで白飛びを起こさせます。この際にRAWで撮影しておいて、撮影時にオーバー露出にした分、RAW現像時にアンダー側に露出補正し、空の色が消えたら白飛びと判断します。このブログでは何度も行っている比較で、これを行うためには空の明るさが一定で安定している必要がありますので、正午近くで晴天で雲がほぼ無いコンディションでテスト撮影を行っています。

S90との比較機種ですが、今回はコンパクトな機種に限定し、オリンパスのE-P1、パナソニックのLX3(ファームVer 2.1)、富士フィルムのFinepix F200EXR(ファームVer1.2)となります。

なお、F200EXRではRAW撮影できませんので厳密には同じ比較ができませんが、白飛びしているかどうかはJPEGでも見ればわかりますので、同じ条件でJPEGで撮影して比較しています。

撮影条件ですが、基本的にEV値をそろえて撮影して比較しています。E-P1はレンズにLUMIX G 14-45を使用で、絞りはF5.6。LX3とS90は絞りF5で、F200EXRはF3.3とF9を途中で切り替えて撮影しています(レンジ広すぎて絞り値を固定できませんでした)

なお、実際の撮影ではISO感度も変化させてみてテスト撮影していますが、今回は最も白飛びし難かったものを選んであります。具体的にはE-P1はISO200で、LX3とS90はISO80(この2機種はISO100でもほぼ同じでした)。あとF200EXRはISO100で、今回はDR 400%の設定で撮影しています。解像度は6Mとなります。なお本当はDR800%の方が飛びませんがマニュアル露出で撮影できないのと、ダイナミックレンジ的にはDR400%と大差ないはずですので、今回DR400%です。

マニュアル露出でEV値をそろえているので今回のテストでは各機種の露出傾向は無視されますが、基準測光での値はほぼ同じで各機種EV値13ぐらいの露出傾向でしたので(なぜかE-P1だけアンダー目に出ていましたが)、今回は+0EVでEV13となります。

現像はLightroomの自動諧調プリセットそのままです。この設定ですと露出が現像時に±4EVまで自動補正されますが、どの機種も4EVオーバーで撮影して現像時に4EVアンダーにすると空が白飛びしますので、どこで空が飛んでいるかが色でわかります。なお、F200EXRもJPEGをLightroomの自動諧調プリセットで調節していますので、コントラストなどがオリジナルJPEGから変化しています。

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ということで実際に比較してみると、F200EXR以外は大体同じ条件で飛んでいるので、実用上はほぼ差が無いようです。

E-P1に関しては<前にも扱っている>ように、基準感度がISO200からということで、ISO100ですと一段ほど飛びやすくなってしまいますので注意が必要です。ISO200ですととても飛びにくい設定となっています。

LX3に関しては<以前よりなぜか白飛びし難くなっている>気がしますが、条件が変わったというよりファームウェアの影響があるのかもしれません。最近の一眼レフと比較しても大差ないレベルでニコンのフルサイズ一眼であるD700と大差ありません。

S90に関してはほぼLX3と同じで、今回の機種はどれも白飛びには強い機種ばかりなので劣って見えますが、<ニコンのD90などと同じレベル>でほぼ問題ありません。

ここでこの白飛びテストを行うと凄いことになるのがF200EXRでして、今回DR400%で撮影していますので他の機種より確実に1段以上は白飛びし難いということになっています。おそらく以前に用いていた富士の一眼レフであるS5Proと同レベルかと思います。これはセンサーが特殊ということで、<フルサイズの一眼レフと比べても優秀>です。

DR100%設定で撮影したとしても他のデジタルカメラと大差無いようですので、そこからさらに最大3段ほどハイライト側特性を伸ばせることになります。

F200EXRで惜しむらくはRAWで撮れないということと、そもそも今回の機種の中でこれだけ商品位置が異なりハイエンドというわけでもありませんので、操作性やレンズその他で劣るのが非常に惜しいカメラと言えます。

ということで、今回の結論としては、白飛びに関してはS90は普通で、悪くはないレベルと言えますが、白飛びを気にするのであれば、富士フィルムのデジタルカメラがやはり強力だということで(手持ち時に像が2重になっても良いのであれば、<リコーのCXシリーズでのDR拡張モード>という選択肢もあります)

次回は、白飛びより重要な黒潰れ側の検証予定です。
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ニコン ED 18-55とVR 18-55比較

2009/10/23 21:59
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ここのところS90の比較が続いていますが、残るのはあとダイナミックレンジテストぐらいで、これは天気が良くないとちょっと実施が辛いです。ということで曇っていてもできるテストということで、今回はD90によるニコンDX標準ズームレンズ比較行ってみました。

前に<ニコン ED 18-55を購入して比較しました>が、これは以前に手放したVR 18-55と同じものを買っても面白くないからという凄い理由での購入でした。ただやはり、ED 18-55は望遠側の写りが微妙な気しますし、手振れ補正は無いよりあった方が良いですし、何よりも安いということで、試しにVR 18-55の方も買い戻してみましたので、今回はニコンの16-85 VRとシグマの高倍率ズーム18-250 OSと合わせて、広角側18mmと標準画角35mmでのニコンDX標準ズームレンズ比較となります。

撮影はいつものようにRAWで行ってLightroomの自動諧調プリセットで現像したものです。ただ空が曇っているので明るさを明るめにしているのと、WBがバラバラでしたので手動で合わせてあります。

今回全て絞り開放での比較となります。

D90 + Nikon VR 18-55 ( 18mm, F3.5開放 )
D90 + Nikon ED 18-55 ( 18mm, F3.5開放 )
D90 + Nikon 16-85 VR ( 18mm, F3.8開放 )
D90 + Sigma 18-250 OS ( 18mm, F3.5開放 )

D90 + Nikon VR 18-55 ( 35mm, F5開放 )
D90 + Nikon ED 18-55 ( 35mm, F4.5開放 )
D90 + Nikon 16-85 VR ( 35mm, F4.5開放 )
D90 + Sigma 18-250 OS ( 35mm, F4.2開放 )

比較してみると、ED 18-55とVR 18-55はとても似た写りで、こうして同時に撮り比べないと見分けがつかないと思います。

良く見てみると、広角側はどちらかというとED 18-55の方が周辺までシャープで倍率色収差が少ないのに対して、望遠側はVR 18-55の方が開放から周辺までシャープです。望遠側でもVR 18-55が倍率色収差多めなのはやはりEDレンズの違いでしょう。その代わり、ED 18-55の方では周辺が流れ気味です。

ということで、広角側と望遠側どちらを重視するかという点と、手振れ補正有り無しでの選択になるかと思いますが、VR 18-55の弱点である倍率色収差は最近のニコン機であれば自動的に修正されますし、手振れ補正はやはりないよりはあった方が良いですし、今ですとED 18-55を選ぶ意味は無くて、VR18-55で良いのではないかと思います。

どちらにせよED 18-55もVR 18-55も歪曲大きいのが問題でして、写りだけであればシグマの高倍率ズームと大差ないですし、収差によっては18-250 OSの方が良い点もあります(18-250 OSは周辺減光がちょっと気になりますが)

また、どの条件でもニコン 16-85 VR が最も良く写っており(<前にも比較しました>)、ニコンDXでの標準ズームは、ボケを重視しないのであればこの16-85 VRを選んでおけば間違いないと思います。換算24mmスタートで高倍率なのに全域写りも良く、手振れ補正も強力ということで、とても良いレンズに仕上がっています。
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一眼とPowerShot S90の高感度ノイズ比較

2009/10/20 14:16
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S90と他のコンパクトデジタルカメラとの高感度ノイズ比較>は既に行いましたが、S90はコンパクトデジタルカメラとしてはトップクラスの高感度特性ですので、今度はより高感度に強いデジタル一眼と比較してみました。

実は今回ダイナミックレンジ比較でも行おうと思っていたのですが、雲が多くて露出が安定していませんでしたので、急遽高感度時ノイズ比較になっていたりします。ということで、露出が安定していませんし、撮影失敗が多くてちょっと比較としてはよろしくないのですが、センサーサイズが異なるとこれだけ差の出る例ということで。

なお、事前テストでS90の白飛び特性は大体分かっていまして、一眼と比較してもS90の白飛び特性は大差なく、とても優秀です(D700やE-P1のISO200と大差ないです)。ただ、シャドウ側はやはりセンサー小さいだけあってノイズが多くなりますので、ダイナミックレンジそのものは一眼にはかないません。結局のところシャドウ側の特性とは、高感度特性とほぼ同じですので、今回のテストからダイナミックレンジもほぼ予想が付きます。

ということで、今回はニコンのAPS-C一眼レフであるD90と、オリンパスのマイクロフォーサーズ機E-P1、あと前回と同じRAWで撮れるコンパクトということでLX3の4機種での高感度時テストとなります。今回は完全にRAWでの比較で、Lighroomの自動諧調プリセットでRAWを現像した結果です。

D90側の使用レンズはニコンDX ED 18-55で、E-P1のレンズはLUMIX G 14-45です。絞りは解像度重視で最も解像感が高くなる、D90ではF8、E-P1でF5.6、S90とLX3がF4となります。

ただ、S90ではセイフティシフトONのままでしたので、S90のISO400時にF6.3まで自動的に絞りこまれて、解像感が下がってしまっています(ND8フィルタ使うの忘れた)。あと本当は各機種ISO3200まで撮影しているのですが、S90でND8入れても撮影できませんでしたので、今回ISO1600までです(S90の最高シャッター速度1/1600というのはちょっと辛いですね)

なお、画角は全て換算28mmとなります(RAWで見るとS90は換算24mm程度写っていますが)

・ D90 + Nikon ED 18-55 ( ISO200, ISO400, ISO1600 )
・ E-P1 + LUMIX G 14-45 ( ISO100, ISO400, ISO1600 )
・ S90 ( ISO100, ISO400, ISO1600 )
・ LX3 ( ISO100, ISO400, ISO1600 )

今回はRAWでの比較ですので、ほぼセンサーのノイズそのままの比較となり、各機種で画素数はあまり変わりませんので、結局ノイズの少なさはほぼセンサーの大きさに依存ということになります。

D90はこの中でセンサーが大きいだけあり最もノイズが少ないです。そこから1段ほど落ちてマイクロフォーサーズのE-P1で、またそこから1段以上2段近くノイズが増えてS90、そこからまた1段ほどノイズが増えてLX3となります。

S90とLX3はセンサーサイズ大差ない割に(というかLX3の方が少し大きいですが)、1段近い差が出ていてやはりS90のセンサーはRAWの時点でノイズのとても少ないセンサーと言えます。

1/1.7インチセンサーと比べれば、E-P1はセンサーサイズが2段は大きく、やはり1段以上はノイズが少ないですが、だからといって2段の差はないようでS90優秀です。

同様にD90はやはり優秀ですが、こうしてみるとパナソニックセンサー機(E-P1とLX3)よりもソニーセンサー機(D90とS90)の方がセンサーサイズの割にノイズの少ない傾向で、作られた時期の違いはありますが、ソニーのセンサー頑張っているということころでしょうか。

あと感度以外では、S90はLightroomで現像すると補正が効かないのでレンズの色収差が凄いとか、E-P1は歪曲補正が入っているのとローパスがD90より強めっぽいということもあり解像感が少し落ちているとか、D90は妙に色が薄い(そして黄色い)など各種微妙な違いがあります(S90もホワイトバランス揃えると黄色いのですが、AWBではマゼンダ傾向になりやすいです)

ということで、S90はコンパクトデジタルカメラとしてはとてもノイズが少ないですが、さすがに一眼にはかなわないという当たり前の結果となりました。ちょっと今回比較失敗気味ですが、参考にしてください。
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S90の片ボケに関して

2009/10/18 19:18
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キヤノン PowerShot S90換算50mm比較>の続きです。やはり片ボケが気になりますので、今回主にこれに関してです。

片ボケというと普通は初期不良を疑いますので、今手元にあるのは2台目のS90なわけですが、前回書いたように交換してもらった方でも片ボケすることが多いです。

ただいろいろ撮ってみたところ、まともに撮れることも多く、特に広角側28mm近辺ではほぼ片ボケが生じません。全体的に50mm近辺で生じやすいように思いますが、出るときは35mmでも出ますし、望遠側でも生じます。

ということで常に片ボケしているわけでもないのですが、なるときはなるということで何なんだと。ただ一日使ってみて、だいたい対処法分かってきましたので、前回と同じ場所でもう一度換算50mmで撮り直してみました。

今回は実は比較撮影のためと言うより通常撮影装備でしたので、一緒に持っていったのはオリンパスのマイクロフォーサーズ機E-P1で比較はこれとなります。E-P1側のレンズはM.ZD 14-42とLUMIX G 20mmパンケーキです。パンケーキ側は換算40mm固定で画角異なりますが参考までに。

この<換算50mmでの比較撮影>は他の機種でも何度も行っていますので、そちらとも見比べてください。

絞りはS90側の開放となるF3.2ですが、M.ZDは換算50mmでの開放がF4程度で合わせられませんので、今回F5.6でも撮ってみました。

なお今回撮影時間がいつもより遅く午後ということもあり、壁面反射が明るくて白飛び気味となっています。そのためにS90側は白飛び警告が出ましたので-1EV露出補正しています。

あとLightroomの自動諧調プリセットでRAW現像した結果も出しておきます。こちらはホワイトバランスがばらばらでしたので手動でそれぞれ合わせてあります。あと白飛び軽減を上げてあります。

なお背面液晶が良く見えなかったので構図が安定していませんが、そこは我慢して下さい。

・ S90 (換算50mm, 本体生成JPEG, F3.2開放, F5.6 )
・ E-P1 + M.ZD 14-42 (換算50mm, 本体生成JPEG, F5.6 )
・ E-P1 + LUMIX G 20mm (換算40mm, 本体生成JPEG, F3.2, F5.6 )

・ S90 (換算50mm, Lightroom現像, F3.2開放, F5.6 )
・ E-P1 + M.ZD 14-42 (換算50mm, Lightroom現像, F5.6 )
・ E-P1 + LUMIX G 20mm (換算40mm, Lightroom現像, F3.2, F5.6 )

今回の撮影結果では前回と異なり、ほぼ全域パンフォーカスで問題無く撮影できています。さすがにレンズの差があってE-P1の方が明らかに良く撮れていますが、S90も悪くありません。

過去の換算50mmでの定点比較作例を見てもらえば分かりますが、同一F値で比べると、一眼レフでもっと酷い場合も多いですので、コンパクトデジタルカメラとしてはとても良く写っている方だと言えます。

ただこれには落とし穴があります。今回S90の方ではかなりの枚数を撮影して、片ボケしていないものを選んであります。実際は半数以上が片ボケだったりします。

結論ですが、どうも私の手元にあるS90はフォーカス機構に問題があるようです。おそらくですが、左側はちゃんとAFが効くのですが、右側がすこしガタついていて、微妙に像面が傾きやすいのではないかと思われます。MFで少しフォーカス前後に動かしてみるとか、サーボAFで振動させてみるとかすると右側もまともに写り易くなります。

今のところこれならほぼ問題無いという景色の撮り方は、MFでフォーカスを無限遠に設定した上で、カスタム設定にこれを記録し、一度電源を切った上で、モードをカスタムで起動して、フォーカスを無限遠から全く動かさないようにして撮る方法です。

ここからAFを駆動させると片ボケし易くなるので、おそらくフォーカス駆動系に何らかのガタがあるのではないかと想像します。

また、この際にはセイフティMFの設定を切る必要があります。この設定は一眼レフのフォーカス優先みたいなもので、これがONのままですとMFモードにも関わらず半押しでAF微調整が動作してしまいます。

ということで、この辺を気にして撮影したのが上の結果で、ちゃんと全域ピントさえ合っていればほぼ問題無く撮れるということになります。

これですとオートで手軽に撮影というわけにいきませんが、つまりは10M等倍できっちり全域写っているからこそ、微妙な像面の傾きに気が付けるわけで、基本的には良く写るカメラと言えます。ただ、レンズ側にかなりの無理が生じているのではないかと思われます。ズーム倍率が高い割にF値も明るくかつコンパクトにまとめている(+ちゃんとカバーもある)ということでレンズ駆動系が辛いのでしょう。

コンパクトデジタルカメラとしては既に無理がありますので、確実に良く写るカメラが欲しければ、コンパクトなのは諦めて、一眼レフなりマイクロフォーサーズとか、大型のコンパクトデジタルカメラ、もしくはズームを諦めて、単焦点レンズなどのもう少し無理をしていないカメラを用いるのがお勧めかと思います。

これだけレンズに無理があっても、センサーは性能良さそうですし、なんといってもこのレンズの絵から、最終的にまともな画像に仕上げる現像エンジンの優秀さこそ恐るべしというところです。

また、癖があってもこうして細かく設定することで問題点を回避できますので、コンパクトカメラの割にはカスタマイズ性が高く、工夫しがいのあるカメラと言えます。

F200EXRなどではそもそもMFできませんが、S90であれば工夫することでフォーカスを無限遠に固定できるなど、使いでがあるといえばあります。ただフルオートで撮るとなるとF200EXRの方がお勧めかとは思います(個人的にはどんなにハイライト側が粘っても、白飛び警告も出せないようなカメラは困りますが・・・)

ということでS90はいろいろ困ったカメラではありますが、工夫すれば良く写るのは間違いない所です。LX3やF200EXRを売ってしまえるほど万能ではない気もしてきましたが、引き続き検証予定です。
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コンパクトデジタルカメラ換算50mm比較

2009/10/17 14:13
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前回の<S90比較>の続きです。

S90で換算50mmを撮影した際に、妙に右側が片ボケするという問題があるので、交換してもらいました。ということで撮影し直してきたのですが、実は交換してもらった方でも、片ボケが直っていません。前の個体よりはマシですが、まだ片ボケ気味で、もしかすると初期ロットの欠陥の類か、もしかすると何かS90レンズの構造的な問題があるのかもしれません。

焦点距離によるレンズの伸び方を観察すると、テレ端とワイ端で最も伸びて、50mm近辺でレンズ長が最短になるので、何かこの辺の関係でしょうか。もしかすると単に運が悪いだけの可能性もありますが、交換してこれですとS90の仕様に思えます。

ということで個体差の問題ではないと思いますので、いつもの<換算50mmの構図>で撮影したものを公開しておきます。

比較撮影はF200EXRのHRモード(12M)で撮影したものと、LX3で撮影したもので、絞り開放例と少し絞った例となります。

といっても、F200EXRは露出制御がNDフィルタですので開放のF3.9の次はF11となります。S90は望遠側が暗いので開放がF3.2で、LX3はレンズが明るくF2.6開放となります。S90とLX3は共に解像感ピークがF4近辺になるのでこの絞り値の結果も出しておきます。

あとRAWで撮影できるS90とLX3ではLightroomでの自動諧調プリセットでの現像結果も出しておきます。ただ今回、空が曇り空でしたので、少し明るめに現像してあります。WB設定はそのままですので各機種のAWBとなります。

・ F200EXR ( 本体生成JPEG, F3.9開放, F11 )

・ S90 ( 本体生成JPEG, F3.2開放, F4 )
・ S90 ( Lightroom現像, F3.2開放, F4 )

・ LX3 ( 本体生成JPEG, F2.6開放, F4 )
・ LX3 ( Lightroom現像, F2.6開放, F4 )

基本的な傾向は前回書いた通りですが、望遠ですと各カメラのレンズによる影響がより大きくなっています。

こうして換算50mmで比べてみると比較的良く写っているのはLX3で、開放がF2.6と明るい割に全域シャープに写っています。

それと比べて妙なことになっているのがS90で、右側だけなぜか解像感低下しています。なお、この50mm以外は特に問題なく全体的にシャープに写ります。

あとF200EXRの場合、このブログでは何度も取り上げているように<回折ボケの影響で開放の方が解像感が高い>ということになっています。1/1.7インチクラスで解像度10M近辺のセンサーですと、経験上解像感のピークはF2.8〜F4あたりとなりますので、レンズの暗いF200EXRの場合、レンズの収差を無視すれば常に開放の方が解像感が高いということになります。特にF200EXRの場合、広角側より望遠側の方が周辺でのレンズ収差小さ目ということと、望遠側ほどより暗いということで、F11側には明確な小絞りボケの影響が出ています。

なお、F200EXRの露出制御はNDフィルタで行われていますので小絞りボケを起こさないように思えますが、この機種のNDフィルタは実際は絞りも入っているらしく、絞ると回折の影響で解像感が低下することになります。

あと<F200EXRは以前のファームでシアンかぶりが酷い>という問題がありましたが、最新ファームでもAWBでシアン傾向は相変わらずらしく、こうして比べるとまだ少しシアンかぶり気味です。

AWBに関してはLX3が比較的優秀(これも最新ファームのv2.0)で、S90は多少マゼンダかぶり気味のように思えます。ただ、S90の場合WBが細かく設定できますし、RAWで撮れますのでそれほど問題にならないでしょう。

ということで、やはりズーム倍率が低いというのと本体が大きいだけあって、レンズに関してはLX3が優秀のようです。特に50mmに限るとS90の場合何か問題があるらしく、ここは注意点となります。S90でも他の条件では基本的に解像感高く良く写っていますので、惜しい所です。

あとF200EXRの例でもわかりますが、最近の画素ピッチの細かなコンパクトデジタルカメラの場合、センサー側の画素数は既に光学的な限界に達していて画素数だけ上げても無意味で、実際の解像感はほぼレンズ側の解像力で決まるという状況になっています。

つまり今時のコンデジの場合、センサー解像度は実際の解像感にほぼ関係無く、明るいレンズが乗っているほど解像感が高い傾向ということです。つまりカタログスペックを見るときは、解像感重視でもセンサーの画素数ではなくセンサーの大きさとレンズの明るさを重視すべきということになります。

もちろんレンズは明るければ良いと言うわけではなく、絞りを絞らないと収差が消えないのではレンズが暗いのと変わりませんので、単に明るいだけでなく、開放から収差の少ないレンズである必要もあります。ということは、ズーム倍率は低いほどよく(=ベストは単焦点)、レンズは大きいほど良い(=本体は大きいほど写りの良い傾向)ということになります。

この点ではやはり本体が大きく、ズーム倍率の低いLX3は、写りの良さでは有利と言えます。やはり小さなコンパクトデジタルカメラではレンズに無理が出やすいということでしょう。

2009/10/18 追記:

S90の片ボケに関しては解決策があるようですので<こちらで撮り直し>しています。
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Canon PowerShot S90購入とコンパクトデジタルカメラ比較

2009/10/16 23:37
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キヤノンのPowerShot S90を買いましたので、さっそく他のコンパクトデジタルカメラと比較を。今現在持っているコンパクトカメラはパナソニックのLX3とフジフィルムのF200EXRですので、この2機種との比較となります。

キヤノンのコンパクトデジカメは以前、PowerShot S45やG7など使っていましたが、キヤノンはどちらかというと広角を苦手としているメーカーということもあって、広角重視でリコーやパナソニックを使うようになったと言う経緯があります。ということで個人的には久しぶりのキヤノン機ということになります。

まずはレンズ収差が気になりますので<いつもの広角端28mm>の例です。

なお、実は50mm例も撮影しているのですが、こちらは今回はボツです。理由はどうも私の手元の個体が微妙に右側で片ボケしているらしいためで、後で交換してもらう予定です。換算28mm時の構図ですとちょうど上になってほぼ問題ありません。

F200EXRはRAW現像できませんので本体生成のJPEG画像そのままと、あとS90はLightroomでRAW現像できましたのでこれ(いつものように自動諧調プリセットまま)と、S90のLightroom現像はまだ正式非対応で各種収差補正が切れていますので、LX3でも同条件にするためにRawTherapee現像例も示します(LX3+Lightroomの組み合わせだと歪曲収差補正されます)

撮影は広角端で、今回のカメラのスペック上はLX3だけ広角24mmのはずですが、実際はF200EXRも26mm程度の広角なので、S90だけ換算28mmとなり少し望遠気味となります。

F200EXRでは解像感重視してEXRモードのHRで撮影、S90とLX3では開放のF2と解像感最大に近いと思われる絞りF4で撮影しています。なお、3機種とも開放側はND8フィルタを用いています。

・F200EXR ( 本体生成JPEG, F3.3開放, F9 )

・S90 ( 本体生成JPEG, F2開放, F4 )
・S90 ( Lightroom現像, F2開放, F4 )

・LX3 ( 本体生成JPEG, F2開放, F4 )
・LX3 ( Lightroom現像, F2開放, F4 )
・LX3 ( RawTherapee現像, F2開放, F4 )

こうして比較すると、S90の広角端は特に写りに関して問題ありません。開放F2から良く写っています。良く見ると4隅が流れていますが、LX3でも同様ですのでこの程度ですとコンデジの広角側では標準的かと思います。ただレンズだけ見るとS90よりはLX3の方が優秀そうではあります。

ここで、S90のRAWをLightroomで現像すると後補正が掛からないので、いろいろと面白いことが分かります。さすがにF2ズームと明るいだけあって、生データで見るとレンズの収差が酷いです。特に酷いのが色収差で、開放側は軸上色収差から来ると思われるパープルフリンジが画像中央部でとても酷く、絞ることでパープルフリンジは収まっていきますが、今度は周辺部の倍率色収差が酷くなります。色収差に関してはLX3のレンズより酷いでしょう。

とは言っても、JPEGではこれらの収差は綺麗に消えているので、最終的には問題になっていません。素晴らしい後処理です。

また、この手の広角コンパクトとしてはお約束の歪曲収差もS90のRAW上ではとても酷いです。ただLX3もRAWで見ると歪曲がものすごいのでS90とLX3で大差ありません。

試しに広角端で、格子を撮影した本体JPEGと、LX3でもS90でもデジタル補正のかからないRawTherapeeでRAWを現像した結果を示すとこうなります。

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どの機種もJPEGでは良く歪曲が補正されていますが、レンズの本来の樽状歪曲はとても大きいです。F200EXRはRAWで撮影できませんので分かりませんが、ライブビュー像ではかなり歪んでいますので大差ないはずです。

ただS90で大きく異なるのがカメラ内部で行われる補正処理です。このブログではマイクロフォーサーズカメラに絡んでよく取り扱っているように、歪曲補正で解像感が落ちているというのはよく取り上げている話で、LX3でも同様に周辺解像感が悪化しているのですが、不思議なことに同様の大きな歪曲補正をしているはずのS90では解像感を保ったまま(というか逆にシャープになっているほど)綺麗に歪曲補正しています。色収差処理でもそうですが、素晴らしい補正技術と言えます。

F200EXRに関しては<前にも扱った>ように主にレンズが問題で、これのNDフィルタは実際は絞りも入っているようで、開放ですと周辺がボケボケですし、ND+絞りですと全体的に小絞りボケで解像感が下がってしまいます。F3.3でも回折ボケ的にはギリギリだと思われますが、さらに絞りが入るとより中央解像感が下がる(収差は減りますので周辺解像感は改善されますが、開放で収差の大きなレンズは今のコンデジでは問題です)ということで、主にレンズの問題で解像感に関してはF200EXRはあまり良いとは言えません。

あと今回ノイズチェックということで、ISO感度も変えて撮影してみました。こちらは<いつもの換算50mm比較>ですが、上に書いたようにレンズが片ボケっぽいので今回は一部切り出しのみとなります。

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F200EXRでは、EXRモードのHRとSN両方で撮影で、絞りは内蔵NDありのF11で撮影です。S90とLX3では絞りを解像感ピークに近いと思われるF4に固定で、これですと感度上げた際に明るすぎですので、場合によってはND8フィルタを用いています。ですので、色に関しては今回参考になりません(AWBはS90マゼンダかぶりやすくてあまり良くない気もしますが)

センサーそのもののノイズレベルを見るために、今回S90とLX3ではLightroomでも現像してみました(自動諧調プリセット)

こうして比較してみると、RAWの時点でLX3よりもS90の方がノイズの少ないことが分かります。1段以上差があるわけではありませんが、明らかにS90の方がRAWでノイズが少ないように見えます。センサーが新しいだけあるということでしょう。

本体で生成されるJPEGに関しても特徴的で、S90は感度が高くなるほど強烈にノイズつぶしますが、LX3は色ノイズだけ消して輝度ノイズは比較的残したままです。F200EXRも基本的には同傾向で、歪曲収差補正同様に、ここでもS90の後処理重視傾向が分かります。

といっても、確かに後処理は強烈ですが、元々のRAWでのノイズが少ないわけですし、レンズのスペックもLX3同様にF2スタートでもちろん手振れ補正も効くわけですので、LX3よりも高感度特性に優れるのは間違いないです。

ノイズ消されてしまうのが嫌でしたらRAWで撮れば良いわけですし、今出ているコンパクトカメラとしては、S90はおそらく最も暗所に強い類のコンパクトデジカメに仕上がっていると思われます(これより暗所に強そうなのはレンズがより明るく、センサー同じリコーGR3ぐらいでしょうが、確か手振れ補正がないですね)

同様にセンサーが強力なために暗所には比較的強いF200EXRと比較した場合、特に解像度を6Mに落としたF200EXRのSNモードであれば他の2機種と並ぶぐらいには高感度には強いのですが、S90は動的に解像感を犠牲にしてノイズを減らしていきますので、結果的にF200EXRのSNモードと大差ありませんし、なんといってもF200EXRはレンズ暗いのが致命的で、暗所性能的にはS90 > LX3 > F200EXRになると思います。

ということで、コンパクトな割に性能の高いF200EXRと、少し大きく不便ですが各種細かい設定が可能で、高性能高機能なLX3との良い所どりをしたようなカメラとして、S90は仕上がっています。リコーそっくりなステップズームなど、細かいところにも気がきいています(ISO AUTO設定ができないのだけは×ですが・・・)

スペック的には広角側が28mmで広角派としては物足りないと言うのがありますが、今現在コンパクトで広角を望む場合には24mm程度でも不満で、マイクロフォーサーズ機にパナソニックの7-14を持ち出しますので、LX3にワイコンという組み合わせは最近使っていません(<前にも書きました>)。ということで、コンパクトカメラの広角側は28mmで十分ですし、ポケットに入れておく常用用途としてはむしろ望遠側長い方が助かります。

まだS90を使い込んでいませんので、何か問題点があるかもしれませんが(いきなり片ボケなのは生産品質に疑問ですが)、E-P1を買ったことで生じた、コンパクト側のLX3とF200EXRを一つにまとめたいという要求にはとてもフィットする良いコンパクトデジカメに思えます。おそらくS90を残してLX3とF200EXRを売ることになると思います。

こうして比較撮影してみると感心するのがキヤノンのデジタル処理のうまさで、オリンパスと比べるとパナソニックのデジタル処理は凄いなと感じてましたが、キヤノンはより進んでいるようです。これからはこの手の後処理のうまさが重要になるということなのでしょう。

ということで引き続き、ダイナミックレンジテストなども行う予定です。こうなるとS90はマイクロフォーサーズ機と比べて見たくなるほどの高性能機ですし、これらとも比べることになるでしょう。
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マイクロフォーサーズ望遠レンズ比較

2009/10/13 16:05
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フォーサーズの望遠レンズ比較>や、<マイクロフォーサーズの望遠側比較>は既にやっていますが、フォーサーズとマイクロフォーサーズ両方の望遠レンズ比較というのはやっていませんでしたので、試しに撮り比べてみました。今回主にZD 40-150とマイクロフォーサーズ専用望遠レンズの比較となります。

比較レンズは、マイクロフォーサーズ向けがLUMIX G 45-200と14-140で、フォーサーズ側がPanaLeicaの14-150、ZD 40-150, ZD 70-300となります。全てコントラストAF対応済みですのでGH1でもAF可能になっていますが、14-150や70-300は大きすぎて小型のマイクロフォーサーズ機とは釣り合わない感じです。

撮影はいつものようにGH1で撮影してLightroomの自動諧調プリセットで現像したものですが、今回少し霞気味で、昼近くて逆光気味ということもありあまりコンディションが良くありません。

画角は基本テレ端ですが、150mmでも撮影しています。あとZD 70-300は開放描写が甘いので少し絞った例も撮影していますが、他は開放から問題ないですし、これ以上絞ると回折の問題もありますので、基本絞り開放です。

GH1 + LUMIX G 14-140 ( 140mm, F5.8開放 )
GH1 + LUMIX G 45-200 ( 150mm, F5.2開放 )
GH1 + LUMIX G 45-200 ( 200mm, F5.6開放 )
GH1 + PanaLeica 14-150 ( 150mm, F5.6開放 )
GH1 + ZD 40-150 ( 150mm, F5.6開放 )
・ GH1 + ZD 70-300 ( 150mm, F4.5開放, F5.6 )
・ GH1 + ZD 70-300 ( 300mm, F5.6開放, F8 )

実は今回の撮影は失敗しているところがあって、本体がGH1ですので、フォーサーズ側のレンズでの撮影は、パナソニックのDMW-MA1フォーサーズ-マイクロフォーサーズマウントアダプターを用いているわけですが、どれも縦構図で撮影した際に右側が手前に像面湾曲(というかアオリ効果)しているという問題を起こしています。初めはレンズのせいかと思ったのですが、全てのレンズで似た問題を起こしているので、おそらく手元のマウントアダプタが歪んでいるせいだと思われます(このアダプタ良く持ち出すので、どこかで力が掛かりすぎたのでしょう)

前回のZD 12-60での撮影でも右側が微妙に流れていて気になっていたのですが、最近のフォーサーズレンズでのテスト撮影はどれもこの問題が生じていたかもしれません。

ということで本来はアダプターを交換して撮り直すべきですが、アダプター使用ならではの問題点ということで、参考までに今回はそのままです。マウントアダプター使用も特有の問題点があるということですね。

こうして撮り比べてみると基本的にどのレンズも開放から問題無く写っていますので、マイクロフォーサーズで望遠レンズ悩んでいる方はカタログスペックで決めてしまっても問題ないと思います。

細かく見ていくと気になるのは、まずLUMIX G 14-140は高倍率ズームだけあって、望遠側開放時に微妙に周辺解像感が落ちていて、G 45-200の方が解像感あります。とは言ってもFマウント側レンズなどと比べればまったく気にならないレベルで、高倍率ズームとしてはとても良い描写です。<前の手振れ補正のテスト>で補正効果が強力でしたし、これはこれでお勧めでしょう。

LUMIX G 45-200はズーム倍率が低いだけあって14-140より解像感は上ですし、換算で400mmまで望遠にできるのはメリットです。その割に軽くて小さいですし、テレ端も開放から周辺までシャープです。このレンズで気になるとしたら、<前にも扱いました>が周辺減光が気になることで、今回の全レンズの中でこれだけ妙に中央部が明るく見えます。

フォーサーズレンズに関しては、ZD 40-150は描写的にはマイクロフォーサーズのレンズと大差ないか、良いぐらいで、開放から周辺までシャープです。ただ今回はマウントアダプタの歪みのせいで少し描写が悪くなっています。コントラストAF対応ですし、十分小さいですので、これはこれでマイクロフォーサーズボディで使うのは悪くないと思います。

パナライカの14-150は写りは全域問題ないですが、今回アダプタのせいでせっかくの描写が少し悪くなっています。今回のレンズの中では比較的大きいレンズですし、なんといっても高いレンズですので、マイクロフォーサーズボディとは釣り合わず、フォーサーズボディで用いる方がお勧めでしょう。

ZD 70-300は開放で微妙に周辺描写が緩いという問題はありますが、150mmでは開放F値が4.5になりますので、F5.6まで絞れば今回の他のレンズと同レベルの解像感となります。テレ端では換算600mmという、フォーサーズならではの超望遠画角が得られますので、これはこれで良いレンズですが、やはりマイクロフォーサーズボディとは相性が悪くフォーサーズボディで用いた方が良いと思います。

ということで、今回ちょっと撮影失敗気味ですが、マウントアダプター使用の問題点というのも分かりやすいと思います。マウントアダプターはやはり精度的な問題が出やすいということになります。

結局マイクロフォーサーズで望遠レンズを用いるのであれば、純正マイクロフォーサーズレンズとなる、パナソニックの2本がお勧めで、ZD 40-150をアダプタ経由で用いるのも悪くないと思いますが、そもそも望遠側を重視するのであればAFの問題もありますし、現状では素直に一眼レフを用いるのがお勧めかと思います。

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広角端換算24mm標準ズームレンズ比較

2009/10/09 22:33
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Fマウントフルサイズ側の標準レンズを長いこと検討してきましたがもうめぼしいレンズは試してしまいましたので、重くて良い時はとりあえずシグマの24-70HSMで、軽くしたい場合はニコンの24-85Gに確定です。

ということで今回は24mmズームまとめということで、他のマウント合わせて換算24mmでまとめて比較撮影してみました。比較になるのはニコンDX向けとなるニコン16-85 VRとフォーサーズのオリンパスZD12-60となります。

これに近いテストは<このブログの初期のころに行って>いまして、その頃はフルサイズ向けがタムロンの28-75 (A09)でしたが、せっかくですので今回はセンサーサイズが変わるとこう変わるという例と言うことで、絞りを各深度合わせて変えて撮影してみました。

具体的には、フォーサーズだけF2.8で撮影し、Fマウント側はF3.5とF5.6とあとフルサイズではF8でも撮影してみました。本当はF3.5ではなくF4なら各被写界深度が合うのでしょうが、開放の方が描写の差が分かりやすいということで、開放がF3.5の24-85Gと16-85VRに合わせています。

現像はいつものようにLightroomでの自動諧調プリセットですが、今回雲が多いので明るめに現像してあります。あと色がバラバラでしたので手動でホワイトバランスも合わせてあります。まだら雲で露出が安定していませんが、今回は主に解像感比較になりますのでほぼ問題無いと思います。

・ D700 + Sigma 24-70 HSM ( 24mm, F3.5, F5.6, F8 )
・ D700 + Nikon 24-85 G ( 24mm, F3.5開放, F5.6, F8 )
・ D90 + Nikon 16-85 VR ( 16mm, F3.5開放, F5.6 )
・ GH1 + ZuikoDigital 12-60 ( 12mm, F2.8開放, F5.6 )

こうして比較してみると、いろいろ買って選別しただけあって、どれも良く写るレンズばかりです。超広角レンズや高倍率ズームなどでは収差が大きくてよりレンズ描写の差が分かりやすいですが、標準ズームですと開放時に少し周辺の解像感が低下する程度の差にしかなりません。

こうして比べてみるとやはりフルサイズ標準ズームでの広角側周辺描写が少し悪くて、特にニコンの24-85Gの開放側描写が良くありませんが、F5.6まで絞ることでほぼ問題なくなります。とは言ってもシグマの24-70共々、F5.6まで絞ってもDXでの16-85VRのF3.5開放と大差ないか負けてますし、フォーサーズですとF2.8開放の方がより解像感高かったりします。

結局のところ、同一F値で比べるとセンサーサイズはより小さい方がレンズの写りが良い傾向となります(回折の問題無視で)

この標準ズームに限らず、違うセンサーサイズで撮影すると同様の傾向で、つまり画角と被写界深度が同じであれば似たような描写になることが多いです。フルサイズのF5.6の描写はAPS-CでのF4と似ていますし、フォーサーズですとF2.8で大体同じような写りになるということです。

これは以前の<高倍率ズームレンズ比較>でもそうでしたし、<広角レンズ比較>でも似たような傾向となります。<明るい単焦点レンズでの比較>でも同様で、経験上この傾向から外れやすいのは主に高倍率ではない望遠ズームぐらいでしょうか。

この画角を合わせた場合の深度の差というのは、考えようによってはセンサー小さいと深度を浅くできないから小センサーほど問題とも言えますし、逆に明るいF値でも深度が深くなるのでどうせ絞りを絞って撮るのであれば、センサー小さいほど有利とも言えます。

ただ、センサー大きければノイズ少ないですので、単に感度を上げて絞りを絞れば良いだけとも言え、センサーサイズに関しては大は小を兼ねるとも考えられます(特に解像度高ければクロップで小センサーと同じです)

といっても実際にはどうしても全体の大きさが異なり、コンパクトカメラがあれば一眼は必要ないとか、また逆も極論となるように、理想を言えばセンサーサイズは異なるものを全て持っていて、用途に応じて使い分けるのがベストとも言えます。

ということで、私の方では結局センサーサイズの異なるマウントを複数(基本2マウントですが、実質FXとDX, フォーサーズとマイクロフォーサーズは別なので4マウント)を使い分けることになっていたりします。

ここでこれらの使い分けですが、テスト結果だけ見るとどうせ絞って使うのであればフォーサーズレンズを用いて三脚にでも乗せて撮るのが最も良さそうです。が、何度も書いているようにフォーサーズの問題点はボディ側がレンズに釣り合っていないことで、今回もフォーサーズのレンズなのになぜかマイクロフォーサーズのそれもオリンパスでなくパナソニックのボディであるGH1で撮ることになっています。

写りが良い=収差が少ないと定義するのであれば、フォーサーズのレンズの写りが良いのは間違いなく、特にオリンパスのレンズの場合周辺減光がとても少ないという特徴があります。今回のZD 12-60はフォーサーズのレンズの中では最も周辺減光するレンズの一つですが、広角端で他のレンズと比べてみるとこのようになります。

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フルサイズではかなり絞ったとしても周辺減光ではZD 12-60の開放時描写にも勝てないということになります。<前にも比較しました>ように、これはZD12-60に限った話でもありません。

しかしフォーサーズでは、特にセンサーサイズからくるセンサー性能の悪さが問題になります。これに関しても何度も扱っていますが、今回の結果のようにレンズ側の明るさでカバーできることが多いために問題になるのは感度ではなく、主にダイナミックレンジの狭さから来る、暗所ノイズです(ただし動くものは撮らない場合)

この点ではやはりセンサーは大きい方が良く、特にフルサイズのD700は暗所性能が強力ですし、これより多少はノイズ増えますがD90であれば、<前の黒潰れテストを見れば分かります>ように、ダイナミックレンジはD700と大差なくD90のセンサーは優秀です。そしてフルサイズ一式よりは軽くできます。

ということで私の方の現状の使い分けは、雲が少なくて周辺減光が気になりそうなときは、フォーサーズかマイクロフォーサーズ(重さで切りかえ)で、雲が多くてハイライト気にするとアンダー側ノイズが気になりそうな場合はFマウントでFXかDX(やはり重さで切り替え)という運用状況になっています。

あと本当に軽くしたいときはコンデジか最近はほとんどE-P1です。

ということで、センサーサイズによる描写の違いというのはいろいろで特徴異なりますが、センサーサイズが異なるマウントを複数もっているのは意外と使い分けできるということで、複数マウント運用でも構わないという方にはこれはこれでお勧めです。

もちろん必要に応じてどれか切るというのが普通の選択でしょうし、この4マウントの中でどれか切るとなると、やはり半端なAPS-Cかなと思います。ただし、どうしても1マウントで運用しないといけないとなると、今度はAPS-Cの選択でしょう。APS-Cの特にD90とニコン純正DXレンズ群の組み合わせは汎用性高く描写もシャープでお勧めではありますし、動くものを撮るのであればほぼAPS-Cで問題ないですし、そこそこ小さくまとまります。

もし2マウントでの運用でしたらお互いにカバーし合えるフルサイズとマイクロフォーサーズの組み合わせでしょうか?広角側のレンズは結局DXとFXで使いまわしできませんので、レンズはどうせ別のセットになりますし。

ということで結論は、マウント(およびセンサーサイズ)に関してはどれかがあれば他は要らないということにはならず、得手不得手に応じて使い分けるのがベストということでしょう。
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ニコン DX 16-85 VR とDX標準ズーム比較

2009/10/04 21:36
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ここのところ24mm開始の標準ズームをFマウントフルサイズ向けで探っていまして、なかなか難儀しているわけですが、せっかくですので今回はD90向けの標準ズームレンズも検証ということで。

といっても、これに関してはほぼ選択肢がありません。換算28mm標準ズームですとサードパーティ含めて豊富に選べますが、換算24mm(16mm)開始で、できれば手振れ補正ありで景色向けというと、DX環境ではニコンのAF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6G ED VR でほぼ決まりです。

このレンズに関してはD300を用いていたころに愛用していまして、どうせなら別のレンズを試したいところですが、遠回りしても無駄ですので、素直に16-85 VRを買い戻してきました。結局ニコン純正を中心に、以前用いていたレンズをそのまま買い戻していることになります(10.5mmとかVR 55-200など)

ということでせっかくですので、他のDX標準ズームとの比較を。これに関しては<このブログの初期にも行っています>が、現在はDX向けの標準ズームというとニコンの ED 18-55と、高倍率ズームレンズになりますがシグマの18-250 OSを持ってますので、今回はこの3本での比較です。

比較画角はいつもの換算28mmと換算50mmで、16-85 VRに関しては16mmでも撮影してみました(DX以外含めての換算24mm比較は機会があったらまたやってみます)

絞りは、広角側が開放F3.5とF5.6です。標準側は開放値がバラバラですし、大体開放がF4.5近辺ということで、切りの良いF5.6とF8で揃えてみました。

いつものようにRAWで撮影してLightroomの自動諧調プリセットで現像しています。

・ D90 + Nikon 16-85 VR ( 16mm, F3.5開放, F5.6 )

・ D90 + Nikon 16-85 VR ( 18mm, F3.8開放, F5.6 )
・ D90 + Nikon ED 18-55 ( 18mm, F3.5開放, F5.6 )
・ D90 + Sigma 18-250 OS ( 18mm, F3.5開放, F5.6 )

・ D90 + Nikon 16-85 VR ( 35mm, F5.6, F8 )
・ D90 + Nikon ED 18-55 ( 35mm, F5.6, F8 )
・ D90 + Sigma 18-250 OS ( 35mm, F5.6, F8 )

比較結果ですが、今回のレンズは開放が暗いということもあり、基本的にどれも開放から悪くない写りです。

ニコン 16-85 VR はこの中では最も安定した描写で写りが良く、広角側でも望遠側でもほぼ開放から周辺まで問題のない写りです。開放では少し周辺がフレアっぽくて、絞ると倍率色収差が大きめですが、色収差は現在のニコン機であれば自動的に補正されます。

ニコン ED 18-55に関しては<前にもテストしました>が、広角側に関しては16-85 VRと大差ない写りで良く写っています。ただこのレンズは望遠側に問題があって、換算50mmでの比較では16-85 VRだけでなく、シグマの高倍率ズームにも負けています。周辺開放側ではふわっとした写りです。

シグマの18-250 OSは広角側では開放時ED 18-55より劣り、周辺が流れますし(というか倍率色収差が酷い?)、換算50mmでも開放側で16-85 VRに負け、どの画角でも開放では周辺が少し流れ気味です。ただ、1段ほど絞ることで、どの画角でもほぼ周辺まで問題無くなります。高倍率ズームだけあって、倍率色収差は大きめですが、この点は今回の他のズームレンズもあまり良くありません。

前の望遠側撮り比べ>によるVR 55-200Gとの比較でも同様の傾向で、絞ればキットズームより18-250 OSの方が良いぐらいですし(色収差は後処理で消す必要ありますが)、ED 18-55と比べても望遠側では18-250 OSの方が良いわけで、実はニコンのWズームキットレンズを用いるぐらいなら、比較的強力な手振れ補正に任せ少し絞る方針で、シグマの18-250 OS一本でまとめた方がトータルでは写りが良さそうです。高倍率ズームレンズとしてはとてもお勧めでしょう(ただ、重いですが)

あとお約束の歪曲収差と周辺減光チェックも行っておきます。条件はいつもの通りです。

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歪曲に関しては、16mm時に16-85 VRが多少目立ちますが、換算24mmズームとしては標準的かむしろ良い方です。18mmで比較すると他の18mm開始ズームよりも抑えられています。ED 18-55は軽いキットレンズだけあって歪曲が少し大きめですが、シグマの18-250 OSの歪曲は、高倍率ズームの広角端にしては比較的優秀と言えます。

周辺減光も今回の3本はどれも標準的で、開放ではそれなりに目立ちますが、一段ほど絞ることでほぼ問題なくなります。今回のレンズではED 18-55が周辺光量に関しては比較的優秀そうです。あと今回の3本は色の発色も揃っていて自然です(シグマが微妙に違うようですが)

ということで、今回の3本はどれも優秀で、特にニコン16-85 VRはFマウント中で最も写りが良い類の標準ズームと言えると思います。もちろん開放が暗いですので絞って使うのならという条件が付きますが、非常にシャープですので景色撮りにはお勧めでしょう。下手なフルサイズ環境での標準ズームより良く写ると言えます(同一F値で比べた場合)

といっても、そもそもレンズだけ見ると、イメージサークルは小さいほど写りが良い傾向で、よりセンサーの小さなフォーサーズの、ZD 12-60やパナライカの14-150の方が写りだけならより良かったりします。ですので、センサー大きければ写りが良いとは言えません(むしろ逆)。

ただ、センサーが大きければより感度上げられるわけですので、大センサー機では絞りを絞れば良いだけとも言えます。APS-Cはやはりフルサイズとフォーサーズの中間的な性質となります。
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ニコン 24-85 G とFマウントフルサイズ向け24mmズーム比較

2009/10/03 00:31
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ここのところ何度となくやっている<Fマウントフルサイズでの24mm開始ズームレンズ比較>ですが、今度はニコンの AF-S Zoom Nikkor 24-85mm F3.5-4.5G(IF) を買ってきましたので、他の24mmズームとの比較を。

このニコン 24-85 Gに関しては、既にメーカーディスコンで新品で手に入り難いということと、ニコンでも24-85 Dの方が正式に残っていますのでニコンとしてはこちらがお勧めなのでしょう、ということで候補から外していましたが、24-85 GはD700との組み合わせですと意外と悪くないという評価が多いようですし、なんといっても安いですので、中古ですが試しに買ってみました。

さっそく比較ですが、ここのところ天気が悪くて曇り空で、減光や色収差の類が分かり難いです。ただ、曇り空ですと解像感はむしろ分かりやすいですし、とりあえず比較を。

撮影はD700で、焦点距離はいつものところで24mmと50mm、絞りは開放とF5.6です。現像はいつものようにLightroomの自動諧調プリセットですが、曇り空ですので現像時に明るさを上げています。

比較レンズはシグマの24-70 HSMと24-60です(ニコン 24-85Dは既に手放したので手元にありません)

・ D700 + Sigma 24-70 HSM ( 24mm, F2.8開放, F5.6 )
・ D700 + Sigma 24-60 ( 24mm, F2.8開放, F5.6 )
・ D700 + Nikon 24-85 G ( 24mm, F3.5開放, F5.6 )

・ D700 + Sigma 24-70 HSM ( 50mm, F2.8開放, F5.6 )
・ D700 + Sigma 24-60 ( 50mm, F2.8開放, F5.6 )
・ D700 + Nikon 24-85 G ( 50mm, F4.5開放, F5.6 )

撮り比べてみましたが、確かに噂通りで開放からなかなかシャープです。特に広角側の解像力が高く、24mmで比較する限りは同一F値ではシグマ24-60よりは周辺までシャープです。さすがにシグマの24-70 HSMにはかなわないようですが、タムロンの28-75 (A09)と大差ない解像力に思えます(暗いですが)

ただ広角側は良いようですが望遠側は微妙です。そもそもシグマの24-70 HSMも望遠側は開放でフレアっぽく、ズーム倍率が低いだけあって望遠側ですとシグマ24-60の方がシャープだったりしますが、ニコンの24-85Gは望遠側が暗いだけあってF5.6よりもう少し絞ってやる必要があるようです。

あとこのニコン24-85Gの評価で良く聞くのが歪曲の酷さと周辺減光ですので、いつもの条件で広角端24mmで比較してみるとこうなります。

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確かに歪曲も周辺減光も酷いのですが、これらはこのニコン24-85 Gに限った話ではなく、フルサイズでは避けられない問題だったりしますので、他のレンズとそれほど変わるわけではありません。特にシグマの24-60は歪曲は悪くないのですが、周辺減光が酷く、この点ではニコンの24-85Gの方がまだ良いようです。

ということで、どちらかというと望遠側より広角側を重視する私の用途ですと、シグマの24-60よりもこのニコン24-85 Gの方が良いように思えます。望遠側が暗いことと描写の甘さは問題ですが、どうせあまり使いませんのでかまわないかと。

望遠側を重視するのであればシグマの24-60の方が良さそうですが、そもそもこれは60mmまでと短いですし、望遠側重視はポートレートなどでしょうから、それですとタムロンのA09やニコンの24-70Gなどの方がお勧めでしょう。

このニコン24-85Gは重さも今まで比較してきた24mmズームの中で最も軽く415gですし、描写も解像力だけは高く問題のある収差は現像時に後処理し易いものということで、ある意味今風のレンズです。ディスコンされていることから何か使い込んでみないと分かり難い問題点があるのかもしれませんが、当面はD700で軽くしたい時はこれをメインで使ってみようかと思います。

あと、問題があるのは主に歪曲収差と周辺減光ということですので、DxO Optics Proあたりが対応してくれると助かるのですが、現在はまだサポートされていません。ただニコン純正レンズということもあり、PTLensであれば歪曲補正できるようですし、確認していませんがおそらく純正現像ソフトでも補正できるのではないかと思います。

AF-Sレンズですので超音波モーター駆動AFでMFに切り替えるのも楽ですし、この辺はさすが純正というところでしょうか。ただ、いい加減F4通しのズーム一式辺りをニコンが出してくれれば悩まないで済むのですが・・・
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コンパクトデジカメとマイクロフォーサーズ機撮り比べ

2009/10/02 19:10
前にも同じことをやっています>が、LX3とF200EXRがファームアップでホワイトバランス傾向などで変化ありましたので、同一条件でのJEPG撮り比べをまたやってみました。

今回の機種は小さめのものに限ったので、マイクロフォーサーズのE-P1とGH1、コンパクトデジカメのLX3とF200EXRの4機種となります(本当はGH1でなくGF1だと比較には良いのでしょうが、GH1でもあまり変わらないでしょう)

あとせっかくの小型軽量機比較ということで、マイクロフォーサーズ側のレンズにはズームは使わずに、パンケーキのLUMIX G 20mmF1.7とM.ZD 17mmF2.8を用いて、E-P1とGH1それぞれでレンズを組み合わせて撮ってみました。

今回、主にホワイトバランスの変化を見たかったので本体生成JPEGでの比較になりますが、合わせてRAWで撮れる機種(F200EXR以外)ではLightroomでの現像結果も出しておきます。現像条件は自動諧調プリセットです。

なお、撮影画角は以前の比較同様にほぼ40mmです。JPEGの設定はできるだけ標準的なものにしてあります。露出補正なども無しです。

あとマイクロフォーサーズの方では絞り優先でのF5.6での撮影です。

LX3では絞り優先で絞りF4で撮っていますが、露出Pでもこの絞り値でしたので、オートで撮ったのとほぼ同じです。本来ですとLX3の場合<回折の影響>により、F2.8ぐらいまで絞りを開けた方が中央解像度は上がるのですが、この条件ですと外付けNDを使わないと明る過ぎてこれ以上絞りを開けられません。

F200EXRで露出Pモードで撮るとNDフィルタがかかって絞りF10になりましたが、これですと解像感が少し落ちますので、Aモードで強制的にF3.6でも撮影してみました。ただしこの場合、露出オーバー警告を無視して撮影しているので明るめになっています。なお、解像度12MでISO100固定で撮影していますのでダイナミックレンジ設定は100%となります。

画像


画像


・ GH1 + LUMIX G 20mmF1.7 ( F5.6, 本体生成JPEG, Lightroom現像 )
・ GH1 + M.ZD 17mmF2.8 ( F5.6, 本体生成JPEG, Lightroom現像 )
・ E-P1 + LUMIX G 20mmF1.7 ( F5.6, 本体生成JPEG, Lightroom現像 )
・ E-P1 + M.ZD 17mmF2.8 ( F5.6, 本体生成JPEG, Lightroom現像 )
・ LX3 ( F4, 本体生成JPEG, Lightroom現像 )
・ F200EXR ( Pモード撮影 F10, Aモード撮影 F3.6 )

個別に語ると長くなるので、各自興味のある組み合わせを見て頂きたいですが、ざっとみて写りが良いと思われる組み合わせは、JPEGで撮影するのであればE-P1とLUMIX G 20mmの組み合わせで、RAWで撮影するのであればGH1とLUMIX G 20mmの組み合わせかと思います。

(マイクロ含む)フォーサーズ機の場合<何度も扱っている>ようにローパスフィルタの関係で、RAW撮影時はパナソニックの一眼が解像感高くなります。ただし、JPEGで見るとあまりそれを感じません。あとローパスの関係でモアレが酷いのもパナソニック一眼の特徴となります。

オリンパスの一眼は伝統的にローパスが強力でモアレが出難いですが、E-P1はこの傾向が弱まっていて、モアレが多少は出ますが、解像感高めです。特にJPEG撮影時にもっとも解像感が高くなるという特徴があります。個人的にはちょっとシャープネス強すぎですので、設定で少し弱めにすればベストかと思います。

マイクロフォーサーズのレンズに関しては<既に検証済み>で、やはりE-P1のキットレンズであるM.ZD17mmより、GF1のキットレンズであるLUMIX G 20mmの方が圧倒的に写りがよく、オリンパスマイクロのパンケーキレンズは画質的にはちょっとお勧めできない感じです。これを使ってしまうとマイクロフォーサーズ機でも周辺解像感などでLX3に負けてしまいます。

LX3はファームがVer2.0になっていろいろ機能が強化されましたが写りも良くなっていて、今回の場合絞りF4ということで解像感も悪くないようです。この機種を買ったばかりの印象では<広角側描写では絞りでの変化が少なく、あまり解像感良くない>という印象でしたが、今になってみるとこれは最近のパナソニック一眼(というかマイクロフォーサーズ機)同様に<RAW現像時でも歪曲補正がかかる>ため、周辺解像感が絞りに関係なく低下するという現象だと気が付きます。今回望遠側で撮影しているので、この影響が少ないということなのでしょう。解像感的にも十分です。気になるとしたらセンサー小さいために低感度ISOから生じるノイズでしょうか。

F200EXRに関しては、NDフィルタありのF10での撮影ですと、実はNDだけでなく絞りも少し入っているらしく、全体的に回折による解像感低下を引き起こしていてあまり良いとは言えません。だからといって、絞りを開けると今度はレンズの収差が気になります。ということでF200EXRの場合センサーは良いのですが、開放だと収差が大きめな割に暗いレンズのせいで写りが悪くなっているのではないかと思われます。

画像


各機種のホワイトバランス傾向についてですが、前のファームですとF200EXRはこのような屋外撮影時ですと、明らかにシアンかぶり傾向でしたが、今回のファームアップでほぼ修正されたようです。多少まだシアン傾向というかグリーン寄り傾向にも見えますが、今回のケースでは他の機種がマゼンダ寄りすぎなだけでしょうか?

露出傾向も、従来のオリンパス一眼ですと露出アンダー目でしたがE-P1は少し明るめになったこともあり、今回の機種はJPEGでどれも良い感じに写っているのではないかと思います。F200EXRやLX3も前より少し明るめ傾向かもしれません。

絵作り傾向的には、この中では特にE-P1がコントラスト高めでメリハリがあり、空も青目で景色向けの描写でしょうか。ただコントラスト高め+明るめの傾向ということで、今回ISO100で撮影していますので<前にも書きました>ように白飛びが気になるところです。ISO200で撮ればこれは解決されますが、今度はノイズが多くなります。

GH1は、標準では少し軟調目な傾向でホワイトバランスも黄色寄りということで、一眼レフではニコン機に似たような絵で、個人的にはあまり好きではないですが、RAWで撮ることでとても解像感高く仕上がります。パナソニック機でもLX3の方は個人的には良い感じ(マゼンダっぽい方が好きなだけだったりしますが)で、同一メーカーでも機種によって違いがあります。

ということで、なかなか評価が難しいJPEGでの各機種傾向ですが、ファームアップで今回の4機種はどれもお勧めの機種に仕上がっているのではないかと思います。といっても各機種、細かな特徴や癖はありますので、好みで選択というところでしょう。
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手振れ補正効果検証

2009/09/26 20:39
最近ファームアップ絡みで<手振れ補正の検証>ネタが続いていますが、せっかくですので手元の手振れ補正機とレンズの効果確認をまとめて行ってみました。

テスト条件は<前の検証>と同じで、撮影した画像をモニタサイズで見てぶれているかどうかの確認しています。ただ今回は、E-P1以外はGH1も含めてファインダーを覗いて撮影しています。

面倒でしたので全て50枚撮影しての確認です。あと全て部屋で座った状態で撮影しています。


換算300mm, 1/50秒


まずは望遠側のテストで、換算300mmの1/50秒です。予備実験として、試しにE-P1で手振れ補正OFFで撮影したところブレ無しは 13 / 50枚でした。

・ GH1 + LUMIX G 45-200 : 36 / 50
・ D90 + Nikon DX VR 55-200 : 37 / 50
・ E-P1 : 39 / 50
・ D700 + Nikon VR 70-300 : 41 / 50
・ D90 + Sigma 18-250 OS : 44 / 50
・ GH1 + LUMIX G 14-140 : 46 / 50
・ E-30 : 50 / 50

基本的にどの条件でも手振れ補正無しよりも良くなってます。ただ、もう少し遅いシャッター速度で検証した方がよかったかもしれません。

今回で特徴的なのはE-30でして、この条件ですとパーフェクトでした。オリンパス一眼の手振れ補正機構はやはり良く効きますが、特にE-3とE-30の手振れ補正は強力です(既に手放してしまいましたが、E-620は少し弱い気がします)

あと、シグマの18-250 OSやパナソニックのLUMIX G 14-140も良く効いています(14-140だけ換算280mmですが)。なぜかLUMIX G 45-200の手振れ補正が少し弱い感じで、今回の結果ではLUMIX G でも14-140の方が効き目が良いようです。ニコンのDX VR 55-200もちょっと効果が弱い感じでしょうか。

換算28mm, 1/2秒

次に広角側ということで、換算28mmでのテストです。シャッター速度は1/2秒という超スローシャッターで、試しにE-P1の手振れ補正OFFですと、成功枚数は 23 / 50枚でした(等倍で見なければ意外とブレてません)

・ E-P1 : 30 / 50
・ E-30 : 41 / 50
・ GH1 + LUMIX G 14-45 : 41 / 50
・ GH1 + LUMIX G 14-140 : 42 / 50
・ D90 + Sigma 18-250 OS : 42 / 50

レンズや手振れ補正方式での差があまりありませんが、どれもそれなりに効果が出ています。

この条件ですと特徴的なのがE-P1でして、望遠側は他と同様に効いていたのに、広角側ですとどうも効果が弱めです。

これはE-P1を買った際に直ぐに気が付いてなんだろうと思っていろいろ確認したのですが、私の結論としてはE-P1の手振れ補正効果が弱いというよりは、IS関係無くE-P1での長時間露出撮影はブレやすいということのようです。

つまり、E-P1はどうしてもコンパクトカメラの持ち方となりますので、この撮り方の影響が最も大きいようです。特に広角側でこの傾向が大きい気がしますが、実際にE-P1の手振れ補正がやはり広角側より望遠側に強いということもあるかと思います。

換算14mm, 1秒

最後に、ボディ内手振れ補正だけで可能となる換算14mm超広角での手振れ補正効果の検証です。シャッター速度は1秒です。実際はまずこの条件では撮りませんが、日が落ちると1/2秒程度の撮影はありがちです。

なお、試しにE-P1で手振れ補正OFFでカウントすると 6 / 50 でした。

・ E-P1 : 22 / 50
・ E-30 : 29 / 50

やはり長時間撮影は辛く、手振れ補正ONでもブレやすいですが、だからといって超広角なら手振れ補正機構が動作し無くても良いということにはなりません。超広角撮影時でも手振れ補正機構の効果は絶大です。

特にE-30の手振れ補正が強力で、E-30は広角から望遠までどの条件でも効果が強力です。それよりは落ちるようですが、E-P1の手振れ補正もそれなりに良く効いています。

ただ撮影結果を確認すると、これだけの長時間撮影の場合、通常のヨーとピッチの縦横方向の手振れよりも、光軸を中心とした回転で、周辺だけブレるという現象が目立ちます(超広角+手振れ補正特有)

長時間の手振れ補正にはさすがに現在の2軸補正だけでは限界ということなのでしょう。これは補正効果が将来的により高くなっていけば、超広角に限らないはずですが・・・

ということでほぼ予想通りの結果で、通常使い時の感覚通りの結果となりました。ただ、これは安定姿勢で撮影している時の結果ですので、実際に外に出て立ったまま撮影するとまた違った結果になるはずです(1/2秒なんて立って手持ちで撮っていたらまず止められないですし)

といっても、基本的な傾向は今回の結果でわかると思います。
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マイクロフォーサーズでの手振れ補正効果検証

2009/09/24 21:56
前に行ったE-P1手振れ補正効果検証>の続きです。

前のテストですと、パナソニックのレンズ側補正とE-P1ボディ側の手振れ補正を組み合わせて用いると誤動作するらしいというテスト結果でしたが、最近E-P1側とLUMIX G 45-200共にファームウェアアップされましたので、最新ファームでもう一度検証してみました。

なお今回、E-P1だけでなくGH1でも同じテストを行っています。

E-P1のファームが1.1(前回1.0)、GH1のファームが1.2、LUMIX G 45-200のファームが1.1(前回1.0)と全てファームウェアが書き変わっています。テスト条件は前と同じでLUMIX G 45-200のテレ端での1/50秒でテストですが、全て100枚撮るのは辛いので、今回それぞれ50回です(^^;

カウントはぶれていないと判断した枚数となります。あとGH1の方はEVFを用いないでE-P1と同じ持ち方で撮っています。


・ E-P1 + LUMIX G 45-200 ( 換算400mm, 1/50秒 )

ボディ側OFF、レンズ側OFF  10/50
ボディ側OFF、レンズ側ON  11/50
ボディ側ON、 レンズ側OFF  28/50
ボディ側ON、 レンズ側ON   29/50


・ GH1 + LUMIX G 45-200 ( 換算400mm, 1/50秒 )

手振れ補正 OFF       9/50
手振れ補正 Mode1      23/50
手振れ補正 Mode2      25/50


ちょっと疲れているのか前よりも全体的に歩留まりが悪い感じですが、前回とは異なる傾向になりました。

まずE-P1の場合、レンズ側補正だけですと、大まかにはぶれていないのですが細かいブレが修正できない感で、モニタで見て少しでもぶれていたらアウトと判断したため、手振れ補正無しと大差ありませんでした。

それに対して前回と異なり、E-P1でレンズ側とボディ側を同時にONにしても、問題無く手振れ補正が効くようになっているように思えます。

といってもレンズ側の手振れ補正が効いていないわけではなく、GH1で用いると手振れ補正モードに関わらず良く補正が効いています。ただやはりE-P1側の手振れ補正の方が強力なようです。

ということで、今回一斉にファームアップしたのでどれの結果か良く分かりませんが、ニコンVRのように、ライブビューで見ているだけの場合と、シャッターを切った瞬間で別の動作になったように感じます。

E-P1の場合はこれが動作していないようですが、素直に本体側の手振れ補正をONのままで、レンズ側の手振れ補正スイッチはどちらでも問題なくなったようです。これでおそらく常識的な動作になっているのではないでしょうか?

ということで、今回テスト回数が少ないですし、あくまで私の場合ということになりますが、今回のファームアップでオリンパスとパナソニック側で手振れ補正の方針が整理されたのではないかと想像します。念のため各自で確認してみてください。
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